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Future Warriors / ATOMKRAFT
火薬バカ一代 ★★★ (2011-04-22 23:57:44)
過小評価に泣く(俺の中で)中期VENOMのフロントマンを務めていた事で知られる、デモリション・マンことト二ー・ドーランが'79年に結成し、今の日本じゃちょっと洒落にならないバンド名、ATOMKRAFT(ドイツ語で「原子力」の意)を名乗ったパワー/スラッシュ・メタル・バンドが'85年に発表した1stアルバム。
埃っぽい音色で豪快に動き回るリードBに引っ張られ、勢い重視で喚き倒す濁声ヘタウマVoに、荒っぽく刻まれるリフ&リズムとが、トリオ編成とは思えぬ喧しさで突っ走る「元祖スラッシュ・メタル」的サウンドを武器に、VENOM、RAVEN、WARFAREに続く「NEAT RECORDS暴走軍団」構成員として気勢を上げた彼ら。
あらゆる意味で突き抜けまくっていた上記3バンドのクレイジーさに比べると、ずっとマトモであるがゆえに強烈なインパクトには欠けるが、スピードやパワーのみならず、ドラマティックな曲展開にも気の払われた楽曲のカッコ良さはなかなかのもの。
SF映画調のイントロで本編開巻を飾るアルバム表題曲“FUTURE WARRIORS”、バンドの代表曲たる“TOTAL METAL”、タイトル通りの炸裂感溢れる“WARZONE”といったハイスピード・ナンバーの数々は、「よりメロディアス且つ劇的になったVENOM」(擁するにデモリション・マン時代のVENOM)の如き様相を呈する名曲だ。
NWOBHMファンは勿論の事、パワー/スラッシュ・メタル愛好家なら一聴の価値がある作品ではないでしょうか。
ついでにマンタス・リーダー時代のVENOMの再評価も一つよろしく。

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