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Power World / CENTAUR
火薬バカ一代 ★★★ (2011-02-23 22:21:06)
ギリシャ神話に登場する半人半馬の怪物「ケンタウルス」(の英語発音)をバンド名に戴く、ドイツはノルトライン・ヴェストファーレン州デュイスブルク出身の6人組が、デビュー当時の所属レーベルNO REMORSEの倒産にもめげず、'94年に発表した2ndアルバム。
泣きの入ったクサメロを次々に紡ぐ2本のGと、クラシカルな旋律で楽曲を荘厳に肉付けするKeyを核に、北欧的な冷やかさと、ドイツのバンドならではの骨太な重厚感を併せ持った様式美HMを聴かせてくれるそのサウンドの醍醐味は、バッハの“TOCCATA”を引用したドラマティックなOPナンバー①から早くも全開。(プロデュースをラルフ・ヒューベルトが手掛けているのも然もありなんといった感じ)
これ以降も、PVが作られた④、CENTOUR版“HEAVEN AND HELL”といった趣きの⑤、鋭角的且つリズミックなGリフが印象的な⑦、美しいコーラスを纏ってキャッチーに疾走する⑨等、マイナーなクサメロが横溢する名曲/佳曲が全編に渡ってひしめいており、リリース当時はかなり愛聴させて頂いた記憶があるのだが、今の若人にしてみりゃ、ぶっきらぼうで音程の甘いVoや鈍重なDsが野暮ったくて聴けたもんじゃない・・・か?
アルバムを発表する毎に、洗練と引き替えクサメロの煽情力が低下して行ったバンドだが、本作は彼らのカタログの中でも両者のバランスが最も良好に保たれた1枚。
CENTAURの最高傑作?確かに。

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