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Departure / JOURNEY
火薬バカ一代 ★★ (2010-11-28 18:26:52)
爽快/ポップ/キャッチーと三拍子揃った「これぞJOURNEY!」な超名曲①“お気に召すまま”で幕が開く、俗に言う「JOURNEY出世三部作」の最終章にして、その集大成的内容を誇る'80年発表の6thアルバム。
スティーヴ・スミスがノリ良く叩き出す軽快なリズムに、ヨーロピアンHR調の暗さや重さが払拭され一気に垢抜けたメロディ、そしてケヴィン・エルソンが手掛けた乾いた質感のサウンド・プロダクション等、ポップさ、キャッチーさ、それに都会的な洗練の度合いを大幅に増した本作は、例えば、本編後半に配置された3部構成からなる組曲⑨~⑪の流れにしても、大仰さやプログレ色は皆無で、さらりと聴き通すことが出来るというコマーシャル仕様。よく言われるように「大多数のHR/HMファンが、JOURNEYと聞いて想起する音楽スタイルは本作をもって確立された」・・・というのは正にその通りだと思う。
正直なところ、名曲①のインパクトが突出しているせいで、後続の楽曲の印象が思いっきり吹き飛ばされている感が無きにしも非ずなこのアルバムだが、じっくりと聴き直してみれば、ポップでスペーシーな③、これを最後にバンドを去るグレッグ・ローリーが、置き土産的に素晴しいブルースハープ・プレイを聴かせてくれる爽やかな⑤、咽び泣くGとKeyがグッと胸に迫るブルージーな⑦など、名曲/佳曲の存在は随所で確認することが出来る。
前作『EVOLUTION』の煮詰まり感を鮮やかに吹き飛ばし、80年代、引いてはJOURNEY黄金時代の幕開けを告げた名盤。

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