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Parallel Minds / CONCEPTION
火薬バカ一代 ★★ (2008-09-15 18:13:00)
CONCEPTIONの日本デビュー作にして、ファンからはバンドの最高傑作との呼び声も高い、'93年発表の2ndアルバム。
優れた内容ながら、今聴き直すと、サウンド・プロダクションや曲作りの点に置いて、ややチープな感が無きにしも非ずな
1st『THE LAST SUNSET』(でも、個人的に一番好きなアルバムだったりもする)に比べ、プロデューサーに独メタル・ファンには
お馴染みの、名手トミー・ニュートンを迎えて制作された本作は、先ずサウンド・プロダクションが飛躍的に向上。
ザクザクと刻まれる重厚なGリフや、疾走感はそのままにヘヴィネスとダイナミズムを増したリズム、そして、様式美HM然とした
ドラマティックな曲展開のカッコ良さ/迫力が、一層ダイレクトに伝わって来るようになった。
また、スパニッシュ風味は減退してしまったものの、相変わらずエキゾチカルなフレーズを流麗に紡ぎ出すGは、
更に練り込まれたソロを聴かせてくれるようになったし、何より、ロイ・S・カーン(Vo)が本格的に曲作りに
参画し始めた事で、歌メロの煽情力が格段にパワーUPを遂げている点も大きい。起伏に富んだメロディを朗々と歌い上げる、
色艶と神性を兼ね備えた今に至るロイの歌唱スタイルは、本作をもって完成されたといっても過言ではないような?
悲痛なバラード④から、劇的な疾走ナンバー⑤への流れをハイライトにしたアルバム前半や、本編をドラマティックに
締め括る、三部構成からなるプログレ・メタル風味の組曲⑨等、収録曲の粒は前作同様、非常に揃っていて、
CONCEPTION未体験者の方には、先ず本作から聴くことをお薦めさせて頂きます。(中古盤も格安の値段で入手可能だしね)

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