この曲を聴け! 

DON'T TAKE NO FOR AN ANSWER / ODIN(U.S)
火薬バカ一代(2010-10-13 21:56:09)
後にARMORED SAINTに加入するジェフ・ダンカン(G)が、兄弟のショーン・ダンカン(Ds)と共に在籍していた事で知られ、MOTLEY CRUEやRATT等、主だった連中がメジャー・フィールドへと抜けていった後のLAクラブ・シーンを支えた5人組(あの悪名高き『THE METAL YEARS』にもちょろっと出演してましたっけね)が、'85年に発表した6曲入りデビューEP。
その昔、雑誌のLAメタル特集にてMALICEやICONなんかと並んで「LAメタルらしからぬ欧州風味のウェットさを備えたバンド」として紹介されているのを読んで、興味をそそられ本作の購入に走ったのだが、実際ここで聴かれるのは(メンバーのチャラいルックスに反して)、ロブ・ハルフォードばりのハイトーンを響かせるVoと、光沢を帯びた音色で劇的なフレーズを紡ぎ出すGをフィーチュアした、JUDAS PRIEST直系の硬派な正統派HMサウンド。
音質はイモだし、演奏はキレに欠け、楽曲はアレンジ/曲展開共に練り込み不足。素っ頓狂なハイトーンを武器にするVoも、個性は十分だが音程が不安定な上にキャッチーな歌メロの構築能力にも欠ける・・・と、作品全体を覆うチープさは隠しようもないのだけれど、これがなかなかどうして、ODIN流“THE HELLION”とでも表現すべき重厚且つ劇的なOPナンバー①や、エキゾチックな風情漂わすGリフが疾走する②、彼らなりに精一杯ミステリアスな雰囲気を演出しようと頑張る③なんかの存在もあって、個人的にはあんまりクサす気にはなれない1枚だったりもする。
近年、再結成を遂げたとの噂を耳にしたが、だったら是非新作アルバムを発表して欲しいな。

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