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嗚呼、「正統派」とは何ぞや?
YOSI (2003-03-10 00:54:00)
実は僕も「正統派」って言葉というかジャンル分けは嫌いなほうです。僕が思うに、「正統派」って言葉はそれに対立する「異端」というものがあって初めて成り立つもの。つまり、それまでの音楽の常識を超えたバンドやジャンルが出現したとき、それになじめないリスナーや評論家やバンド達が、従来の音楽性をまとめて「正統派」と呼ぶ。つまり、新しい時代の流れに対抗するための旧勢力の砦のことを「正統派」と呼ぶのでは。例えばJUDAS PRIEST、IRON MAIDENが出現したときは、シーンに現在におけるデスメタルなみのインパクトを与え、熱狂的な支持も受けたが、それ以前の古典的HR愛好家にはそれらを嫌う人間も多かった。その後METALLICAなんかがさらに過激なスラッシュを生み出した後は、本来伝統の破壊者であったPRIESTなんかは、一転して伝統的・正統派HMの守護者に祭り上げられた。そのスラッシュもPANTERAなんかのモダン・へヴィ系の出現とともに、「伝統的なスラッシュ」なんて呼び方をされるようになり、さらに拡散したミクスチャー系が現れてからは、かつて「モダンの旗手」PANTERAすら「伝統の守護者」扱いされた。B!誌での扱われ方の推移を見てれば笑えます。このまま行けば、数年後にはSLIPKNOTとかも「伝統的HM・正統派HM」と呼ばれてるでしょう。つまり、そんなジャンル分けは、ある時代にしか通用しないんじゃないかと。まあ現在における正統派HMは、80年代くらいのそれと比べて、範囲が広くなってます。DREAM THEATERの出現以降、正統派HMのテクニックとか曲構成とがが複雑で高度になったり、スラッシュ以降は、曲のテンポが上がり、疾走曲が増えたり。バッキングだけならデスメタル級にへヴィでツーバス連打だけど、VOはメロディアスとかでも正統派だし。
こう言えばいんじゃないですかね。「正統派というのは、ある時代のHM・HR界における平均的・最大公約数的バンドである」
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