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Heaven and Hell / BLACK SABBATH
エビフライ ★★ (2005-03-16 12:02:00)
大変悔しいのだが、今の私にとってはオジーの1stの「ブリザードオヴオズ」よりもこの
「ヘヴンアンドヘル」の方が上だ。このアルバムを超えたのは2ndの「ダイアリーオヴア
マッドマン」だと思っている。
いくら「ランディローズ」と言うギターリストが居たとしてもオジー、ランディVSトニー
ギーザー、ビルでは後者の方に軍配が上がってしまうのは致し方ない事実であろう。
マーティンバーチの手腕も見逃せない所だ。素晴らしい音質に仕上がっているではないか。
今までの「サバス」はとにかくヘヴィーでダークであった。其れゆえに一瞬垣間見る美しい
部分が強調され素晴らしい「サバスサウンド」を構築して来た。
しかしこのアルバムの音質は違う。プレイヤーは正にサバスの3人なのだが音質があまりにも
メタルしている。ここが人気No1たる所以なのであろう。音質が変わった為逆に良くなった
部分もある。それは「ビルのドラム」の音質だ。昔から驚異的なドラミングをプレイしていた
彼だが、サバスサウンドではその素晴らしいドラミングが解りづらかった。しかしこの時代に
なってマーティンバーチの最強のメタルサウンドで録音されたビルのドラミングは空いた口が
塞がらない程の驚異的なサウンドに仕上がっている。改めて「ビルのドラミングの凄さ」を
思い知らされた次第である。
俗に「佳曲」と言われる「ウィシングウェル」「ウォークアウェイ」のドラミングを心して
聴いて欲しい。確かに「ダイヤング」の後半のベースラインは「ランニングベース」の頂点
の様なプレイではあるが、「ウォークアウェイ」の心地良いドライヴ感は言葉では言い表せ
無い程のカッコ良さだ。最高のスネアワークだ!
この「ヘブンアンドヘル」がメタル史上最高のアルバムと言われる原因はVoがロニーに
変わったからでは無い。元々最強のサバスプレイヤーがたまたま80年代初頭に
バーチと出会い200%の力を出してしまったからなんだ。
しかしアイオミのギタープレイもギーザーのベースプレイも常軌を逸している。勿論ビルの
ドラムも。多分レインボウでの素晴らしい仕事をして来たロニーでもこのサバスとの仕事は
人生の中で最高の一時だったに違いあるまい。Mr炎のヴィブラート、ロニーよ、今後の
健闘を祈っている。
「サバスらしい」かは置いておけばヘヴィーロック史上「曲」「プレイ」「音質」全てに置いて
最高のアルバムである。それにしても、いくら音質が変わったとは言えこんなプレイが出来た
「アイオミ」「ギーザー」「ビル」の演奏能力の高さには脱帽させられる。何でこんなに上手い
んだろう?
最後に「ビル」と「ギーザー」のリズム隊だけで歌えた「ヘヴンアンドヘル」はロニーの
最高の瞬間だったのであろう。
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