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THE SPELL / Demons and Wizards / URIAH HEEP
杉本 剛 ★★★ (2008-07-09 00:47:44)
Paradiseから繋がって始まるアルバムのラスト・ナンバーは、コンセプト・アルバムのフィナーレに相応しく、悪魔自身が一人称として歌う。ケン・ヘンズレーの多重録音されたハモンド・オルガンとピアノをバックに軽快な入りで、これまでにはなかった曲調に思わず惹きつけられるが、中間部で一転してスローダウンし、ピアノからスライドギターの長いソロに入る展開は見事だ。ギター・ソロのバックで効果的に聞こえる深いエコーのかかったコーラスも、まるで声楽隊のような美しさと物悲しさも持ち合わせており、ヒープにしか作れない音世界に更に引き込まれてしまう。デヴィッド・バイロンとケン・ヘンズレーは更に切なげに歌い続けコーラスもそれを後押しする。やがて軽快なオープニング部分に戻り、最後に「悪魔は常に人間を見下ろし続けていく事を知っておかねばならない」との言葉を残して曲は終わる。何とも言えない余韻のある、しかも飽きの来ない名曲だ。
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