この曲を聴け!
KID ROCK
nanase7 ★★ (2003-11-24 21:47:00)
私はヒップホップ世代の人間ではない。
華やかな80年代のMTV、煌びやかなLAメタルを一番多感な時期に、
リアルタイムで体験してきた生粋のメタル野郎だ。
そういった人間はミクスチャー(昔はクロスオーバーなどと呼んでいた)
とかいうシロモノには拒否反応を示しがちだ。
しかしメロディーが良ければ、どんな音楽でもとりあえず聴いてみる私は
全世界で売れに売れまくり、実に1300万枚ものセールスを記録した
KID ROCKの出世作:DEVIL WITHOUT A CAUSEを、とりあえず聴いてみることにした。
感想は。。。ん~やっぱこういうのは馴染めんな~。
ラップってものをずっと聴いていると、だるくなってくる。
しかしながらCOWBOYやWASTING TIMEなどカントリーテイストの曲は、
なかなかカッコイイなぁ~なんて思いながらも数回聴いた後は、
CDラックの中の、あまり聴かないコーナーに収まり、その後は聴くことは無かった。
3年後に新作COCKYを発表。
前作をろくに聴いてもいないのに証拠にも無く購入。
いざ聴いてみると、なんだ!なんだ!カッコいいぞ!
1曲目から最後まで真剣に聴き入ってしまった。
とにかく曲が良すぎる。1曲目なんてエアロかと思うぐらいメロディアスだ。
ラップ嫌いのエアロ好きな友達に聴かせたら、ん~悔しいが良いね~!とこぼした。
というか全曲素晴らしい。なんでここまで良いのだろう?
KID ROCKの中にあるカントリーやサザンロックの要素が素晴らしく融合し
一曲一曲の完成度が高くなっていたのだ。
どうやらこの人ただの田舎者では無かったようだ。
⑨⑪などの渋めのナンバーには正直度肝を抜かれた。
前作は、あまり聴かないコーナーに置かれていたKID ROCKが
今作はよく聴くコーナーに晴れて昇格とあいなったのだ。
そんなことはどうでもいいのだが、事件は次だ!
アルバムタイトルはKID ROCK!
自らの名前をアルバムタイトルにしたということは、どういう意味か?
自分のやりたい作品、自分が満足できる作品。きっとそういう事であろう。
前作ですっかりKID ROCKの虜になった私はいち早くそのアルバムをGETした。
アルバムの感想。
なんじゃこりゃーーーー。あなたはエリッククラプトンですか?
なんとラップで成功を収めたKID ROCKのアルバムからラップが消えた。
渋い!渋すぎる!カッコ良すぎる!これがあなたがやりたかった事なんだね?
全曲カントリー、サザン、フォーク、ブルースのオンパレードだ!!!
シンデレラあたりが演っても良さそうな土臭い良曲も沢山。
この変わり様にラップ好きの若者は、どう反応するのか?
私はこのアルバムが売れて良質のロックがまた再燃することを期待してやまない。
→同意