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Citadel / GUILD OF AGES
火薬バカ一代 ★★ (2010-01-30 10:59:00)
コロラド州出身で、AXEのボビー・バースのバックアップを受けてデビューを飾ったメロディアスHRバンド、
CAUGHT IN THE ACT改めGUILD OF AGESが'01年に発表した3rdアルバム。(CITA時代も含めると5枚目のスタジオ作)
バンド名を巡ってポップ・グループと揉めた事がトラウマになったのか(?)、改名以降の彼らはどんどん
ヘヴィな方向へと歩みを進め、『神聖なる城塞』という欧州メロパワ・バンドばりの仰々しい邦題が
付けられた本作も、そのタイトルに相応しく、更にHM路線へと踏み込んだ内容に仕上がっている。
尤も、フックの効いた哀メロ作りの上手さには定評あるバンドゆえ、大味だったり無機質だったりする印象は全くなく、
特に今回は、ボビー・バースの伝手でJADED HEARTのマイケル・ボーマン(今や立派なグラミー賞ノミネート・シンガー)が
助っ人として曲作りに全面的に関わっているためか、練られたサビメロのキャッチーさは前作以上。粒揃いの楽曲の中でも、
へヴィ・メタリックな攻撃性、キャッチネス、そして鮮やかなハーモニーが一体となって疾走するOPナンバー①、
印象的なGリフがノリ良く刻まれる②、重厚且つメロディアスな③、悲哀に満ちた旋律が胸に沁みるバラード④・・・
といった逸曲が並ぶ、本編前半のクオリティの高さは際立っており、トドメはアルバムのハイライトを飾る
名曲⑤の存在。曲終盤の、美しくも切ない、そして堪らなくドラマティックなサビのメロディ展開を初めて
聴いた時は、感動の余り「オオゥ・・・」と、思わずニセ外人みたいなリアクションを取ってしまいましたよ。
斯様な名曲を含むハイクオリティなアルバムを作り上げながら、雑誌等ではパッとした評価を得る事が叶わず、
その後、バンドの消息が不明になってしまったことはつくづく残念。今も元気にしてるんでしょうか?
→同意