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The Killing Sun / ANVIL CHORUS
火薬バカ一代 ★★ (2010-02-11 01:24:00)
元HEATHENのダグ・ピアシー(G)が在籍し、EXODUSやMETALLICAといった数多くのスラッシュ・メタル・バンドに
影響を与えた事で知られるベイエリアのレジェンド、ANVIL CHORUS、デビュー20数年にして初となるフル・アルバム。
とはいえ、そうしたゴツいイメージを持って本作に挑むと、⑤⑧のような「ポップ」と表現して差し支えない
楽曲をも収録したオーセンティックな作風に(cri0841さんの仰る通り)肩透かしを食らう事は必至。
どこか浮遊感のあるメロディを歌うヘタウマVo、劇的にハモるG、分厚くスペーシーなボーカル・ハーモニー、
単なるバック・グラウンドの埋め草に留まらぬ活躍っぷりを魅せるKey、そして作り込まれた曲展開から成る楽曲は、
メンバーがNWOBHMとプログレッシブ・ロックからの影響を公言する通り、丁度、両者を足して2で割った様な感じで、
無理に音を詰め込むことなく、空間を上手く活かしたアレンジからは70年代HR的な味わいも感じられたりも。
パワフルに疾走する①、大仰な導入部を持つ②、初期VICIOUS RUMORSチックな⑨と、パワー・メタリックな楽曲も
あるにはあるが、個人的にはそうした力押しの楽曲よりも、泣きながらハモリまくるツイン・リードGが
PRAYING MANTISを彷彿とさせる③や、プログレ・ハード的な雰囲気漂う⑩⑫のような、ウェットなメロディと
ポップさ、劇的さがバランス良く同居した楽曲の方が、このバンドならではの個性が強く感じられてお気に入り。
ちなみに本作収録曲は、その殆どが初期デモテープに収められた楽曲ばかりなわけだが、だったら'82年に発表され、
現在では入手困難なデビュー・シングル“BLONDES IN BLACK"もリメイクして欲しかったなぁ、と。
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