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Unexepected Fate / BULLDOZER
火薬バカ一代 ★★ (2009-09-05 10:47:00)
BOXセットの発売や、旧譜リイシュー等の再評価機運の高まりを受け、ACワイルド率いる
イタリアの古参スラッシャーBULLDOZERがプロジェクト体制ながらも復活を果たし、
豪華ゲストの協力を得て完成に至った、'09年発表の5thアルバムがコレ。
いつの間にやらユーロビート界で大成功を収めていたACだが、本作では、ラッパーと組んでファンの度肝を抜いた
問題作(でも秀作)『DANCE GOT SICK!』で聴かせた様な実験色は一切排除。クラシカルなイントロに次いでブラスト・ビートが
炸裂する①を手始めに、全編をスピーディでアグレッシブな疾走系ナンバーで固めつつ、Keyを効果的に用いて
荘厳さや劇的さの演出が為された作風は、まさしくラスト作となった『NEURODELIRI』の後に続くべき内容に仕上がっている。
ただ、良くも悪くもベテラン・バンド然とした貫禄や、ヘヴィ・メタリックな整合性が前面に押し出された
パワー/スラッシュ・サウンドゆえ、初期(1st~2nd)の頃のような「狂気」や破天荒な炸裂感を求めて
本作を聴くと、その真面目さ加減に肩透かしを食らう事になりかねないので注意が必要かと。
とは言え、曲作りの上手さに鈍りはなく、特に、パワフルで好戦的な④、ゲスト参戦のビリー・シーン&キコ・ルーレイロが
流麗なソロを炸裂させる高速スラッシュ・ソング⑧、女流ギタリスト、ジェニファー・バトゥン入魂の
仕事っぷりが堪能できるドラマティックな⑨~⑩といった楽曲は本編の白眉で、これまでにBULLDOZERが
生み出して来た名曲群と比較したって何ら遜色はないクオリティの高さを誇る。
BULLDOZERの今後の活動に対する期待を高める役割を十分に果たす1枚かな、と。

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