この曲を聴け! 

宵闇の残光 / 六合
Usher-to-the-ETHER ★★ (2009-07-24 19:21:00)
2008年発表の1st。
アートワークや曲名、「プログレや民族音楽などを独自に昇華した」という触れ込みなどからは、
なんとなく五人一首や捜血鬼辺りに近い音楽性なのかな…と、勝手に予想していましたが、
意外にも普遍的なロックの要素が強い作風ですね。確かに、メロデスにも通じるがっつりメタリックな
リフもあるし、プログレ的な幽玄な音使い、民族音楽の影響を感じさせるトライバルなリズムも
取り入れたりしてるんですが、歌メロを前に出した音像、明確なサビを持つ曲構成、しゃくりあげや
ファルセットを多用するナルシスティックなヴォーカルなど、V系に近い部分もかなり多いと思います。
陰陽座とも五人一首とも違う方向性で「和」の世界を描いてるのは確かなんですが、メタル要素、
プログレ要素、民俗音楽要素、V系要素どれも上手く消化されすぎてしまっていて、際立った部分に
欠ける感じもするんですよね。個人的には、もっと歌メロのフックを重視してV系に近いキャッチーな
作風になるか、逆に音像の抽象性を上げて一流のプログレメタルを目指すか、どっちにしろインパクトの
ある方向に進んで欲しい所。音の質は高いと思いますが、一聴で聴き手を引き込むパワーがあると尚良いと思います。

→同意