この曲を聴け! 

albino de Congo / LUGUBRUM
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2008-11-10 19:22:00)
2008年発表の8th。

相変わらず奇妙なメロディ、ねじくれたアンサンブル、奇天烈な展開、妙な味のある音質の変態前衛ブラックを演ってます(笑)。
インプロ的な演奏や超豪速のブラストも軽々こなす演奏力の高さも相変わらず。アルバムのコンセプトのせいか、原始的なリズムとワイルドなベースメロがゴリラの闊歩する草原を、アコギやSEがサバンナの日常の情景を想起させるようなパートなど、アフリカを感じさせる部分が所々に挿入されているのも大きな特徴ですね。

そのせいで更に「普通」や「中庸」などから離れた感性のアルバムになってしまってます(笑)。
このバンドは曲を作る際にまず大枠を決めてから、インプロを交えて作曲していくそうですが、今作は枠を決める段階をより重視したんじゃないでしょうか。前作よりも曲がコンパクトかつ、メリハリのあるものになってると思います。音響面でもベースを前に出し、ドラムを引っ込めて非現実感を演出したり、ドラムの音を弄ってパーカッシブな感覚を与えたりなどの小技も随所に効いてますし。

ただ、その代わり前作のレイドバックした、ユルくて妙な空気感は少し減退してるかもしれません。そうした要素もあって、変態的なのに妙にフックに満ちた作品になってますね。少なくとも、難解すぎて聴いた後何も印象に残ってない…みたいなことには絶対にならないと思います。

SEが続く箇所に少しダレを覚えるのがネックですが、ブラックメタルには珍しい情景を描いてるし、変態的な魅力を分かりやすく伝えてると思うし、初めて彼らの作品を聴くのにも適してるアルバムだと思います。

→同意