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Heavy Metal Army / HEAVY METAL ARMY
さいたまの仙人 ★★ (2008-10-31 23:43:00)
日本が誇れるスーパーキーボーディスト、中島優貴(key ex.カルメン・マキ&Laff)が
John Joseph "JJ" Patterson(新崎裕人、Vo ex. George Murasaki & Mariner)、
洲鎌"シンキ"義博(G ex.Condition Green)、"チェピート"竹内正彦(B ex.Creation)、
宮永"チビ"英一(Dr ex.紫、キャナビス~サンディエゴ) という錚々たるメンツを集めて結成したバンド。81年デビュー
さて、まずジャケからして顔が半分剥がれながらポン刀構えたロボット侍というセンスの欠片もない代物なのですが
メンバー写真も凄い。スカした格好のシンキさんはともかく、迷彩服着てメットを小脇に抱えたチビさん、
プリンスがアフロになったようなJJ、ヒッピー崩れのチェピート、挙句優貴さんは警帽被って革ジャン着てポン刀構えてます。統一感ゼロ
あと優貴さん、チビさん、腕章の鉤十字はダメです!
サウンドの方ですが、ハードロックにしてはどうもキーボードの音圧がどぎつい。まあリーダーが優貴さんだからかもですが
メンツから連想するようなオキナワンな影は微塵もありません。プログレっぽさも希薄です。が、
ボーカルはさすがシーン随一と言われるだけの歌唱力を見せてくれます。英語も日本語も全く問題なし。
ただし、優貴さんの歌詞は変にメルヘンチックというかファンタジックで、リズムに少し乗り切っていない部分が気になります。
楽器隊はさすが一流揃いで、チビさんも随所で壮絶なフィルを挿みまくっています。
が、(A面での)シンキさんのプレイが優貴さんの洗練された、プログレチックなサウンドに噛み合わない感も無きにしも非ず。
この時代のロックに期待してしまうような歌謡らしさは(前述の歌詞作りのため)希薄で、メロディは
優貴さんが挿みまくるオブリガードに拠っている感が強いです。そこの所が正統派メタラーが気に入らない所以なのかな
そもそもこんなバンド名なのに、「サクソンやアイアンメイデンのようなサウンドとはちょっと違う」と
優貴さんがライナーで語っているように、初めの時点で色々間違った感は否めません。
ゲストに渡辺直樹(B ex. Spectrum)、そしてMr.Xとして山本恭司(from BOW WOW)がB面で参加。後者ばっかりが話題になることも多い……
と、メンツは日本最高峰であるにも関わらず、楽曲の質が追いつかなかった感もあるバンドですが
中島優貴だからと食わず嫌いせず、聴いてみて頂ければ……

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