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Walk in the Fire / STRANGEWAYS
火薬バカ一代 ★★ (2008-02-09 21:37:00)
惜しくもSTRANGEWAYSのラスト作となった、'89年発表の3rdアルバム。実際は、テリー・ブロック脱退後にイアン・スチュワートが
GとVoを兼ねる形で再編されたバンドが、'97年に発表した4th『AND THE HORSES』もあるようなのだが、こちらは未聴。
イアン自らがプロデュースを担当、WINGERやDEF LEPPARDとの仕事で知られるマイク・シップリーが
ミックスを手掛けるという、鉄壁の布陣で作り上げられた本作は、2nd『NATIVE SONS』からハード・ロック的な
エッジが更に後退、一層AOR色を強めた内容に仕上がっている。
ミディアム・テンポの楽曲を中心にまとめられ、強力な決め曲に欠ける本編は、個人的には前作ほど強いインパクトを
残せていないとの印象を受けるが、とは言え、洗練されたメロディと、透明感漂う叙情性に彩られた、産業ロック然とした
楽曲の数々は、流石のクオリティの高さ。また、今回はケルト音楽からの影響が伺えるメロディが
全編に散りばめられていて、これは彼らがスコットランド出身のバンドゆえか、はたまたTHIN LIZZYのファンだからか。
二ール・ショーンばりのロング・トーンが胸に沁みるGや、助っ人参加なのが勿体無いぐらい良い仕事をしているKeyの
存在も光るが、何より特筆すべきは、テリー・ブロックの伸びやかでソウルフルなVo。特に今回は、曲作りにも大きく
関わっているだけあって、表現力に一層の磨きが掛かり、本作で完全に独自の個性を確立した感あり。
パート毎に曲の表情が変化していくカラフルな①、雄大でエモーショナルな③、本編で最も「ロックしている」⑥、
AORバラードかくあるべし!な⑩といった楽曲で聴くことの出来る、彼の歌唱は絶品だ。
DARE辺りのファンにも一聴をお薦めしたい1枚。

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