この曲を聴け! 

Manifesting the Raging Beast / GLORIOR BELLI
Usher-to-the-ETHER ★★ (2010-06-14 21:53:00)
2007年発表の2nd。
「DSOの3rdにそっくり」と、ブラック好きの間での評判を聞きつけ購入。

…確かに、10人中9人は似てると言うであろう程似てますね。
黒い霧が吹き出してくるようなギターリフの音色、平坦気味なそのリフが奏でる混沌とした不穏さを醸し出すメロディ、押し潰したようなドスの効いたがなり声…意図的に似せようとしてるとしか思えません。但し、この作品の方が音質がより整っていたり、展開や歌詞が分かりやすかったり、もう少しコンパクトな印象。

どの曲もDSOのあのアルバムに入っていても、違和感なく聴けてしまうものばかりですが…DSOでいう「Sola Fide Ⅰ&Ⅱ」「Carnal Malefactor」のような頭一つ抜けた曲に欠けるのがネック。DSOは、「Si Monumentum~」アルバムにおいて、プリミティブ志向の強い、かつムード重視の作風の中で、ああした決定的な山場を作っていたことが偉大だと思うんですが、この時点ではまだその領域には達していない気がします。ちょっと曲が均質化されている感がある。

とは言っても、プリミティブ・カルト志向の強いDSOよりも若干聴きやすく、普通のエクストリームメタラーならこっちの方を本家よりも気に入る可能性も十分あると思う質はあるかと。一曲一曲の特徴付けやアルバム構成の起伏などに更に力を入れて、本家を凌駕する魅力を身につける事を期待した方も多いと思いますが…

次作「Meet vs at the Sovthern Sign」では意外な変化を見せるのでした…。

→同意