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Chasing the Storm / TROJAN
火薬バカ一代 ★★ (2007-11-18 11:03:00)
イギリスはウィガン出身の4人組スピード・メタル・バンドが、'85年に発表した1stアルバムが遂に初CD化!
発表当時はEXCITERの『HEAVY METAL MNIAC』や、JAGUARの『POWER GAMES』といったアルバムとよく比較されていたらしいが、
実際のところ、本作に託されたサウンドは、EXCITERよりも劇的(メロディアス)で、JAGUARよりもグッとアグレシッブ。
例えるなら、『THUNDERSTEEL』を発表した頃のRIOTを、ちょいとスラッシュ・メタル寄りにした感じ・・・かな?
実際、全身の血中メタル分が沸騰するOPチューン①は、“THUNDERSTEEL"を彷彿とさせる
リフがブチかまされる超名曲(勿論、発表はこっちの方が先なわけだが)
NWOBHMが終焉を迎え意気下がる英国よりも、寧ろ、新たにスラッシュ・メタルが盛り上がりを見せ始めていた
他のヨーロッパ地域で高く評価されたという本作は、EXCITERばりのハイテンションなカミソリ・チューン②④⑧⑩を
要所に配してゴリゴリと押しまくりつつ、“STAND UP AND SHOUT"風のリフが疾走する③や、
勇ましく力強い⑤といった、叙情味も効かせた楽曲で、アルバム全体の流れに緩急を演出する手腕が心憎い。
何より、ザリザリのリフが刻まれるアップテンポの前半から、猛烈な疾走へと転じる⑥は、リーダーのピート・ウェイドソンによる
ドラマティック極まりないGプレイと併せて、「パワー・メタル・ソング、斯くあるべし!」と思わずガッツポーズ取りたくなる
(これまた)超名曲なので、全メタル・ファンは必聴のこと。この曲に限らず、Gは全編で非常に良い仕事してますなぁ。
・・・と、これだけ捨て曲皆無のハイクオリティな内容のアルバムを作り上げながらも、
これ1枚きりでアッサリとバンドは解散してしまったというのだから、何とも勿体無い限り。

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