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Under the Sun / MIKAEL ERLANDSSON
火薬バカ一代 ★★ (2007-06-21 22:12:00)
名盤『THE 1』と、そこに収録された名曲“IT'S ALRIGHT"で日本のメロディ愛好派リスナーのハートを
鷲掴みにしたミカエル・アーランドソンが、'96年に発表した2ndアルバム。
絶品の哀愁のメロディに彩られた、瑞々しいハードロック・チューンがギッシリ詰まったデビュー作に比べると、
「泣き」の要素が薄まって、ハード・ロッキンなエッジが更に失われた余りにポップな作風ゆえか
(ドライでシンプルなサウンド・プロダクションも、その印象に拍車を掛けている)、発表当時、BURRN!!誌上でも
高評価を得ることが適わず、大して話題になる事もなくフェードアウトしてしまった本作だが、いやいや、なかなかどうして出来は良い。
と言うか、ミカエルのソロ・アルバムの最高傑作は本作である!と、個人的には信じて疑わない次第。
泣きの代わりに、「爽やかさ」や「キャッチーさ」といった要素が増量された楽曲の数々は、相変わらず心憎いばかりに
フックに富んだメロディ満載で、やや掠れ気味のハスキー・ボイスがチャーム・ポイントのミカエルの熱唱が映える映える。
清涼感漂うポップ・チューン②、スウィートなバラード③、爽やかに疾走する⑤、悲哀に満ちた⑨、
バイオリンをフィーチュアしたプログレ風味の⑪といった楽曲を筆頭に、全12曲、捨て曲なし。
中でも、冷ややかな哀メロと、多分に「泣き」を含んだミカエルの歌声が胸を締め付ける
アルバム・タイトル・トラックの④は、“IT'S ALRIHGT"級の名曲じゃないかと。
如何にも北欧的な雰囲気は薄まったものの、これぞ洗練されたハードポップ・アルバムの名盤!
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