この曲を聴け! 

GOTHIC LOLITA PROPAGANDA / 妖精帝國
Usher-to-the-ETHER ★★ (2007-05-31 23:33:00)
2007年発表の、シングル曲や新曲を集めたベストアルバム。
何気に10年選手なんですね、このユニット。意外とベテラン。
音的には、荘厳なクワイアやオーケストレ-ションによるクラシカルなメロディを従えて
シンフォニックに疾走する、メタル寄りのロックという感じでしょうか。特にクワイアの
使い方の劇的さには感じ入るものがあります。リズムはどちらかと言うとトランス・テクノ
寄りでシンセもそれっぽい箇所がありますね。この手のシンフォ・ゴシック系のロックや
ポップスでは他にALI PROJECTを筆頭にASRIELやLOVE SOLFEGEがいますが、音の重さは
この妖精帝国が随一で、単なるフォロワーではない個性になっていると思います。
重いだけでなく、タイトルトラック等ではなかなかにセンスのあるリフも聴けるのが嬉しい。
そのタイトルトラック以外にも、スラッシュビートまで使い、アルバム中最もヘヴィな曲
である「Ira」や、クサメタラーの共通言語である(笑)チェンバロとクワイアが余りにも
クサく絡み合う「孤高の創世」など、かなりメタラー向けな曲が揃ってます。
…っていうか、コンポーザーの橘さんって絶対メタラーな気がするんですが(笑)。
…ただ、メタラーにとってやたらと敷居の高さを上げているのがヴォーカル。
失礼ですが、頭にタライを落としたくなる媚び声で聴き続けるのはかなり厳しい。
いや、ALI PROJECTも偶にわざと可愛らしい声で歌ったりしますが、ALI PROJECTのように
権力者を手玉にとって破滅させるような黒さが垣間見える、「凄み」に欠けるのがマイナス。
表現したいものは分かるんですけど、バラード聴くと良く分かりますが、こういう歌い方で
説得力を持たせるには声の伸びが足りていなくて、結果色物に聴こえてしまう印象。
路線は好みなんですが、総体的に見るとまだ「臣民(妖精帝国はファンをこう呼ぶらしい)」に
なりたくなる程でもないかなぁ…。っていうか、ヴォーカルの表現はそのままでもいいので、
とにかく歌唱力を身につけて欲しいです。写真で見る限りこの人かなり美形ですし、
これで凄みのある歌を聴かせられたらカリスマっぽくてかっこいいと思うんですけどね。

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