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Killing Peace / ONSLAUGHT
火薬バカ一代 ★★ (2007-04-24 21:58:00)
サイ・キーラーをVoの座に迎え入れて再結成。THRASH DOMINATION 06で日本のスラッシャーにも健在振りをアピールした
ONSLAUGHTが、前作『IN SERCH OF SANITY』以来、8年振りに発表した待望のニュー・アルバム。(通算4枚目)
『IN SERCH~』では、名Voスティーヴ・グリメットの歌唱を活かした、如何にも英国然とした劇的なパワー・メタルを
演っていた彼らだが、復活第1弾となる本作で聴けるのは、2nd『THE FORCE』の頃を彷彿とさせる混じりっ気なしの
ピュア・スラッシュ・サウンド。(まぁ3rdの作風にはレコード会社の意向が強く働いていたらしいので当然の帰結なんだけど)
しかも単なる過去の焼き直しに留まらず、よりスピーディに、よりへヴィに、よりアグレッシブにと、
解散前よりも遥かにパワーアップを遂げているのだから嬉しくなる。
特に、猛然と疾走するOPチューン①、それ以上のアグレッションを撒き散らす②、ノリの良さも併せ持った③という、
冒頭の高速スラッシュ・チューン3連打、そして1st『POWER FROM HELL』収録の名曲のタイト且つパワフルな
リメイク⑩といった楽曲は、その辺りを端的に示した本作最大の聴き所。
彼らは、このアルバムを2ndの後に来るべき作品と位置付けているようだが、大作主義が影を潜めシンプルに
まとめられた楽曲や、更に凶暴さを増したサイのダミ声Vo、例えば“METAL FORCES"や“DEMONIAC"で聴けたような
ドラマ性が減少したツインGを聴いていると、個人的には1stと2ndの間に置いた方がしっくり来る作風との印象を受けた。
3rdをONSLAUGHTの最高傑作に推す身にはメロディ分の大幅な後退が惜しまれるし、そのせいか中弛みを感じなくもないけれど、
後半3曲で再び一気に盛り返すので、聴き終えた後の満腹感は大きい。ファンの期待に見事に応えた力作だ。

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