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SABER TIGER

凶獣に牙を ★★ (2007-06-22 20:58:00)
ギアのページに感想を書こうと思ったが
ないようなので、メンバー関連つながりでここにカキコさせて頂く。

先日、元SABER TIGERのギタリスト、田中康治が結成したHARD GEARの1stフルレンスアルバムをなんとなく買ったのだが、
非常に良い出来栄えのアルバムであった。

HARD GEARは、96年にSABER TIGERを脱退した田中康治が、同時期に脱退したドラムスの磯田と結成したバンドであり
音楽性の面では、SABER TIGERで聴かせたリフ・ワークスや展開の妙を、更に自分の音として推し進めた感じのソリッドなヘヴィメタルを持ち味としており
SABER TIGERに通じるところも多く見受けられる・・・というか、
一部では『SABER TIGERの兄弟バンド』的見方もされているようで、実際にSABER TIGERの音楽性にかなり近い。
ヴォーカルには、同じく元SABER TIGERの渡辺徹が担当。
田中が刻むエッジの効いたリフと、変拍子や展開の妙を効かせる頑強な楽曲の中で、独特の強靭なハイトーンヴォイスを光らせている。
その様はまるで『HARD GEARのVo.は自分をおいて他にはいない!』と、いうような確固たる風格を漂わせている程で、HARD GEARのサウンドに無くてはならない存在感を放っている。
これは、良くも悪くも渡辺独特の歌唱が、メロディを特異性のあるものに変異させているかのように聴こえているからなのかもしれない。
(渡辺の声質は、E・Z・Oの頃までの山田雅樹を更に甲高くした感じの絞りだすストロング系ハイトーンシンガー)

濃密にして頑強、楽曲のフック、そして渡辺が歌うメロディの妙。
これらが一体となったHARD GEARの楽曲を、現時点でSABER TIGERの新譜を心待ちにされているファンの方々(俺もそうだが)にも、是非聴いてもらいたい。
知らなかった、と言うだけで見過ごすには余りにも惜しい注目作であり、力作である。

HARD GEAR 1stフルレンスアルバム『Muddy Black』