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Reborn / STRYPER
火薬バカ一代 ★★ (2009-12-13 02:02:00)
マイケル・スウィートのソロ作『TRUTH』に通じるドンヨリ薄曇り系サウンドや、シンプルで飾り気に乏しい
音作りが「STRYPERらしからぬ」と議論を呼んだ再結成第1弾スタジオ・アルバム。(通算5作目)
正直、フックに欠ける大味なHRチューン①が始まった時は、「ダメだこりゃ」と思わず天を仰いだのだが、
②以降は、そうした色合いを残しつつもメロディの魅力が急上昇を描くのでホッと一安心。各楽曲ともモダンな
ヘヴィ・ロック風味のGリフやヴァース部分の歌メロは結構凡庸だったりするんだけど、その代わりマイケル・スウィートの
衰え知らずの美声によって歌われる、すこぶるキャッチー、壮麗にして劇的なサビメロの充実っぷりが、その弱点を
カバーして余りある素晴しさ。特に、悲哀に満ちたメロディが堪らなく美しい②③や、飛翔感と爽快感を兼ね備えた④、
神々しくポジティブなフィーリングに溢れた⑤といった名曲が連打される、中盤の盛り上がりっぷりは本編の白眉。
(賛美歌をメタリックにアレンジし直した⑩や、往年の名曲“IN GOD WE TRUST"のリメイク⑪の存在も良いねぇ)
全盛期のような、イントロを耳にしただけでガッチリと掴まれてしまうような即効性はないが、
聴けば聴くほど美旋律が五臓六腑に染み渡ってくる、スルメ盤的魅力に溢れた1枚。

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