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V / AXE
火薬バカ一代 ★★ (2010-01-24 11:38:00)
中心メンバーの1人だったマイケル・オズボーンの交通事故死という、突然の悲劇により解散を余儀なくされたAXEが
(それ以外にも解散の理由は色々とあったようだが)、再評価の高まりを受けて再結成を果たし、'97年に発表した復活作。
通算5枚目のアルバムだから『FIVE』と、実にシンプルなタイトルが付けられた本作は、実験的な方向や、
流行の音楽スタイルに妙な色目を使うことなく、過去4作で披露した自分たちのサウンドの美点を素直に受け継ぐ
内容となっており、確かにこのアルバム・タイトルはしっくりと来るな、と。何せ往年の名曲“BATTLES"の
リメイク⑩が全く浮いて聴こえないんだから、(良い意味で)その不変っぷりが分かろうと言うもの。哀愁に満ちた
メロディや、美しいボーカル・ハーモニーを満載した本編を聴いて失望するAXEファンはまずおらんでしょう。
(個人的にはアメリカンHM路線への目配せも感じられた4th『NEMESIS』よりも好きなくらいだ)
CAUGHT IN THE ACTっぽさも感じられる序盤を手始めに、本編に捨て曲は全く見当たらないが、中でも、
泣きメロが冴え渡るエモーショナルなバラード④や、重厚なボーカル・ハーモニーが大活躍する
美麗な⑤といった楽曲は、往年の名曲と比較したって決して引けは取らないクオリティ。ボビー・バースの
衰えぬ作曲能力の高さに(歌も相変わらず上手い。リードVoもやれば良かったのに)、心底感服させられる1枚。

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