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Process of Elimination / MACE
火薬バカ一代 ★★ (2007-05-14 21:58:00)
アメリカはワシントン出身の4人組スラッシュ・メタル・バンド、'85年発表の1stアルバム。
収録曲の大半が2~3分台、しかも「刻む」と言うよりは「掻き鳴らす」といった感じのノイジーなGリフ、
緩急もへったくれもない性急なリズム、メロディを一切無視して喚き倒すVoとが、一丸となって突撃を繰り返す様は、
スラッシュ・メタルと言うよりもハードコア/パンク風味が濃厚で、実際、OPチューンの①はもろそんなノリの1曲。
続く②も前半はそんな感じで、漫然と聴き流しながら「あー、こりゃ買って失敗したかなー」等と考えていたら、
この曲が中盤で突如転調。後半は湿り気を帯びたメロディとアグレッシブなGソロが疾走する
スラッシュ・チューンに早変わりしたもんだから驚いた。(前半と後半で殆ど別の曲のノリだ)
また、④もインスト・パートの前半と歌入りの後半に分かれた、そこはかとなくドラマ性を感じさせる仕上がりだし、
本編のハイライトと言うべき高速スラッシュ・チューンの名曲⑤、ノリはパンキッシュだが、
Gソロは非常にメロディックな⑥、ヘヴィ・メタリックなリフがハイテンションで疾走する⑦、
イントロにアコギを配したダイナミックな⑧、バンドのテーマ・ソングでもある本編最速の⑨・・・と、
聴き終えてみれば、本作は「パンクとメタル双方の良い所を上手く取り込んだスラッシュ・メタル・アルバムの力作」
との結論に落ち着く。少なくとも、ここのGが相当なメタル野郎なのは間違いない。
強烈に割れ歪んだノイズ混じりのサウンド・プロダクションはかなり劣悪だが、その一方で異様な迫力に満ち溢れていて、
少なくともこのバンドの音楽性には非常にマッチしているので、音質の悪さは然程気にならないかな。

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