この曲を聴け! 

Scheherazade and Other Stories / RENAISSANCE
ギターの国から2002.遺言 ★★ (2005-01-12 20:24:00)
1975年発表の通算6作目。邦題は『シェエラザード夜話』。全4曲。
ここに来て遂にルネッサンスの芸術が最高潮に達したと思われます。音楽的な要素はもちろんのこと、作品が醸し出す威厳、重み、貫禄。そうしたものがこのアルバムからひしひしと感じられます。
アルバムのトップを飾るのはとてもメルヘンチックな「Trip To The Fair」。のみの市に出かけた少女が、そこで起こるさまざまな出来事に巻き込まれていく様子が描かれています。ウキウキするような曲でありながら、清楚な感じも受けるという非常に絶妙な緊張感を持った曲です。
続く「The Vultures Fly High(邦題:はげたかは飛ぶ)」は打って代わってかなりハードで疾走している曲。『運命のカード』収録の「孤独の旅路」のような曲調ですが、こちらはそれよりも曲が短く、そしてルネッサンスには珍しくハードロック調です。哀愁は相変わらずですが、ルネッサンスのこういう楽曲もなかなかいいものです。
そして3曲目、旧A面の終わりは超名曲の「Ocean Gypsy」。ルネッサンスといったらこの曲を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。BLACKMORE'S NIGHTがカバーしたことでも知られています。7分と意外に長い曲ですが、歌メロの美しさはもちろん、中間部のインストのアレンジも秀逸で、少しも無駄のない完璧な楽曲に仕上がっていると思います。この曲は必聴!!!。
そして最後は旧B面をフルに使ったという25分の大作「Song Of Scheherazade(邦題:シェエラザード夜話)」!!!。あのアラビアン・ナイト、千夜一夜物語を題材にした作品です。話は、「Ⅰ.ファンファーレ」~「Ⅱ.密通」~「Ⅲ.スルタンの命令」~「Ⅳ.愛のテーマ」~「Ⅴ.若い王子と王女」~「Ⅵ.祭りの支度」~「Ⅶ.スルタンのフーガ」~「Ⅷ.祝祭」~「Ⅸ.フィナーレ」、という全9部に分かれます。もうこの邦題を見るだけでワクワクしてきますね!。
そしてこの曲、凄すぎて言葉になりません!!!。ルネッサンス芸術ここに極まれり!といった感じでしょうか。場面展開からコンセプト、オーケストラアレンジ、各楽器のパフォーマンス、アニーの歌声・・・。全てが高次元で結晶となって僕等の前に押し寄せます。ほんと凄い!!!。そこら辺の下手なクラシック聴くよりも何百倍もの価値があります。そしてこの曲はアルバムのジャケットともリンクしているので、この不思議なジャケを眺めながら聴いていると、本当に音楽の中に全意識が吸い取られていきます。素晴らしい!!!。これが、これこそが音楽だ!!!。
全体の完成度からすると、これはルネッサンスの最高傑作と言っても良いのではないでしょうか。
とにかくルネッサンスが好きな方はマストな作品です。そしてこれはクラシック好きな方にも聴いていただきたいです。ほとんどクラシックなんですが、でもロックなのです!。
いや~、いいもん聴いた。音楽が好きで良かった!!!。生きてて良かった!!!。
ありがとうルネッサンス!!!。あなた方の創造した音楽は永遠に不滅です!!!!!!。

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