ジョンの生い立ちを知れば、この曲の重さがわかると思う。
これ程までに自分のトラウマをあからさまに歌い上げた曲はないでしょう。
Mama,don't go! Daddy,come home! というジョンの叫びが胸に突き刺さります。

この曲はもはや歌ですらないかも知れない。
しかし、否応もなくロックである。
これは、暴力的で、そしてトラウマを全身でうけとめようとする
ひとりの弱い人間の、魂の叫びだ。
お母さん、帰ってきて!!
お父さん、僕を捨てないで!!
喉が壊れるまで叫び続けるジョン。
ずっと隠していたトラウマ。しかしそのトラウマも、今の自分を形作っている。
それを受け止めていかないと自分自身は真の自分になれない。
そう言った思いから「とにかく自分をさらけ出す」「嘘やごまかしはもうたくさんだ」と言ったコンセプトで作られたアルバムの第一発目がコレ。
非常にヘビーで、聴いてる方もつらくなる。本気なだけに。
しかしだからこそ、たかが音楽に、ここまでの破壊力が付与される。
人間一個の精神的危機状況は、ここまで破壊力のある爆弾なのかと思う。
ロックとは何か。それが知りたいならこのアルバムを聴けばいい。