所謂L.Aメタル界隈から出てきたバンド。オリジナル盤は1986年リリースの5曲入。最近ポルトガルのレーベルから全身のSexist時代のデモをくっつけて再発されたバンド。ちなみに2020年代に入り作品をリリースしているが、当時とは違うスタイルで勝負しているので、興味のある方は配信盤でも視聴してください。コッチをやって欲しかったんですけどね。Sexist時代はジェイク・E・リーがいたとこか、ギルビー・クラークがベース弾いていたとか、集合離散を繰り返すうつろいでいる当時のシーンを垣間見ますね。 プロデューサーをドン・ドン・ドッケンに頼むもあえなく断られるが、コーラスで参加したとクレジットあり。そんなこんなで、作品の方はというと、オープニングナンバーでバラードタイプから始まるという変化球を投じるも、このバンドは、そういうメロディとコーラスを大切にした音楽性を示唆しており、賑やかなパーティーロックや、毒気満載の淫靡で猥雑なロックサウンドとは違う、叙情的なメロディを大切にした音楽性を構築。 なるほどドン・ドッケンにプロデューサーを依頼した意味も分かりますね。歌い手も甘めの歌声でシットリとメロディを追いかけてくれるので世界観を壊しません。後半のSexistはもっとハードに迫っているので、前半と後半をミックスしたらVinnie Vincent Invasionみたいな音楽性になるので、彼らがもしレコード会社と契約を結び正式な音源を世に残していたら、日本人好みのメロディアスなアメリカンハードを聴かせてくれそうだったので、正式なデビューに至らなかったのは残念ですね。