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Drudging the Mire

オーストラリア産ドゥームメタル2011年作
一応ドゥームメタルとしたが、メタル要素が控えめになり、オルガンドゥーム色を前面に出した作品だ。
前作ほどイタいジャケではないが、まあ、子どものような物体が描かれるジャケからは不穏な空気が。
メタルサウンドとしてはオススメできないが、底辺のドゥームを求める人には、まあオススメできる。
世界への絶望と、鬱々とした内省的なコンセプト、そこに子どもの誕生が絡んでくる世界観は相当イタイ。
フェミニズムと人類への憎悪を感じるこの生理的気持ち悪さが、この作品の唯一性でして
ドゥームというジャンルの作品の中では、群を抜いてドゥーム度が高い真性さを帯びた作品なのだ。
この世界観に没頭できる人にとっては、この盤は神盤になるだろうし、生理的に拒絶感を感じる人は
ゴミ以下の、音楽自体を冒涜していると感じてもおかしくない最低の盤、という評価になりそうだ。
ボクは結構この盤は購入当時は聴いたが、好きかと言われると結構微妙。
オルガンを前面に出し、終始スローな展開。ワリと苦行ドゥームフリーク向け。
ただ、急展開する箇所が僅かにあり、そこが聴きどころでして、静から豹変するような女声ヴォーカルに狂気が感じられる。
思想的に良い悪いは別にして、世界観の唯一性というレア度の高さと、このテの思想家が何を思っているのかの資料
としての興味、という点で一応★3という評価にしてみた。

kamiko! ★★★ (2023-10-31 20:13:07)


Murkrat

オーストラリア産ドゥームメタル2008年作
Mandy Andersen含む2人の女性メンバーによるドゥーム作品だが・・・保有するドゥームの中でもかなり濃い強烈な作品。
3曲のドゥーム曲に加え、Murky Ratmass(2007年)のデモ5曲が収録されている。
モノクロジャケではお手伝いさんのような女性が剃刀を振り上げ、ベッドに押さえつけている赤ちゃんの耳から出血している。
床にはネズミが6匹ほど描かれている。かなーりイタイ醜悪な世界観をお持ちである。赤ちゃんにオイタをするジャケだけならまだしも
(いや・・充分ヒドいが)インナーのイラストは更に醜悪で完全にイってしまわれている。
この人自身がフェミニストであると公言している記事を随分昔に読んだことがあるが、現在でも閲覧できる動画からはむしろ
ミサンドリーあるいは極度なミサントロープと言われても仕方がない程の、強い負の感情が伝わってくる。
同郷ドゥームバンドThe Slow Deathにも参加している。こちらもワリと底辺な世界観のバンドだが、Murkratの方が輪をかけて底辺。
また、詳細は書かないが、独特な政治信条をどうやらお持ちのようなので、それが色濃く作品に反映されているなぁと感じる。
その上、アンチクライスト・既存宗教へ冒涜的なオーラも漂うので、ものすごーく背徳的な危険臭がする作品だ。
メインヴォーカル、ギター、鍵盤もイケるマルチプレイヤーで、特に歌はドゥームでは珍しくかなりウマい女声ヴォーカルである。
しかし、何故か、よくある魔女ドゥームの雰囲気は微塵も感じられず、内省的で、絶望的で、とても後ろ向きなオーラが漂っている。
ギターの音に中毒性があり、演奏はウマいので、音響的なところではドゥームファンから一定の支持を集めていたと思うが
一般的には結構な酷評を受けていた印象。まあ、毒の強い世界観が原因で、気軽に楽しめる雰囲気が全く無いからだろうね。
この世界観はDiamandaGalasの描くダークサイドなパフォーマンスがとても近い位置にあると、ボク的には感じるところが多々ある。
とにかく真性で底辺を感じたい人にはお勧めですが、ちょっと毒の強い上級者向けです。ただ、この人の描く世界観を無視
できるリスナーであれば、普通に渋いドゥームメタルとして楽しめるかも知れない。
バンド活動始動が高校時代らしいので、計算するとたぶんこの作品が発表された時にはMandyは20代後半じゃないかと思う。
もっと明るく健全な20代を過ごせばいいのに・・と思う。
また、中東が混乱してきてる今の社会情勢にバッチリとハマるBGMがコレで、そのテの報道を観るとこのバンドが頭をよぎります。

kamiko! ★★★ (2023-10-20 11:21:49)