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1. 失恋船長 ★★★ (2023-09-10 14:16:40)

アースシェイカー
デビュー40周年を祝う記念碑的フルアルバム。前作から5年の間隔は長かったが、課外活動も多いメンバーが一堂に介してアルバムを作り上げたことに対してファンとしては素直に喜ばしいのですが、気になる点はある。それはマーシーの衰えだ、前作くらいから気にはなっていたが、今作では、とうとうここまで声が出なくなったのかである。しかし、その姿は実に清いモノである。オジー・オズボーンに代表されるように現代のテクノロジーを駆使すれば、アンチエイジングした声を手に入れられるのに、その手法を選ばないマーシーは男である。

このバンドらしい、皆が唄えるハードサウンドの確率。過去の威光にすがらない現役感バリバリのサウンドは攻めの姿勢を崩していないから説得力がある。海外の大御所バンドが軒並み、過去の財産を食い潰す中で、アースシェイカーは普遍的スタイルで見事にマンネリ感を打破している。
お約束と言えるマーシー節、そのメロセンスは日本人の心に刺さるだろうし、ファンにとっては似て非なるとして吸収力を損なわないアイデアと音選びに充足感を味わえるでしょう。部外者にとってはお馴染み過ぎるかも知れないが、この安定感はファンにとってはありがたいものである。
コージー・パウエルにも負けないハードヒッティングドラムの工藤、巧みなラインを操作する甲斐のベース、永川はバッキングのみならず印象的なフレーズを奏で後方支援ヨロシクな艶のあるサウンドを支えている。皆でマーシーの衰えをサポートするような優しいくもハードなバンドサウンド、エモーショナルなシャラのギターは、オーセンティックな味わいだけではない、鮮度のあるプレイも顔を出し、二枚看板の片割れとしてバンドを支える。

一度は解散もした。音楽性もおかしな時代があった。そういう紆余曲折を経て辿り着いたスタイルは実に日本的であり、洋楽志向のHM/HRではなく、完全なる日本のHM/HRである。ラウドネスの最新作もニッポンのメタルだった。時代を2周して結局は元の鞘に収まる。餅は餅屋、そんな現象が世界中で起きているように感じるが、今作は全ての時代を無駄にすること無く確立させている点は見逃せない。
もっと認知されるべきバンドである。ジャンルの垣根を越え支持される素養のある偉大なロックサウンドだ。



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