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Deaf Gods of Babylon (失恋船長)


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Deaf Gods of Babylon

アメリカは南部の香りを燻し出すアメリカンハードロックバンドのデビュー作。個人的にもストライクとは言い難い音楽性なのだが、シンガーがあのPANTERAで初期3枚の作品で歌っていたテレンス・リーこと、テリー・グレイズである。PANTERAと言えば日本盤が出たヤツが有名なのだが、あそこにこぎ着けるまで4枚アルバムをリリース、初期がデフレパートを意識したようなグラム系だったのだが、もっとヘヴィなヤツをやりたいとメンバーチェンジ、そこでバンドを離れたのがテリー・グレイズである。
このバンドの音楽性は南部の血を受け継いだメジャー路線、それだけに洗練度が加味されているが、泥臭さもまぶされており、その味わいは土壌で熟成された地場ロックである。
リリース後、どれくらい手応えはあったのか知る由もないが、次のアルバムがすぐに出なかったのでバンドとしては、順調な活動とは行かなかったのかなぁ?なんて推察出来ますが、音楽的質はけして低いモノではないので、埃っぽさのあるアメリカンロックが好きな人には大いにウケそうですが、喉の渇きを誘発するようなブルージー路線に傾倒している分けではないので、南部のノリを警戒しているマニアでも全然気にせずに楽しめる要素も強い。
主要メンバー二人を欠きながらも最近再結成で話題のPANTERA。彼らにも苦しい時代があり、けして順風満帆なデビューではなかった、そんな低迷期を支えたメンバーの一人、テリー・グレイズも2代目のシンガーである。
歴史のあるバンドって掘り返したくなりますよね。やっぱ既存のメディアが世に伝えていない情報が欲しいです。
世に出たモノを再構築して伝聞するヤツがどうも苦手でして、そんなもん、カンニングと同じだからね。
CD時代の欠点で15曲はいささか長尺に感じるのですが、一曲の完成度は高い。唄も上手い。そしてキーボードでクレジットされているのはアル・クーパー。南部マニアには気になる人選でしょうねぇ。

失恋船長 ★★★ (2023-06-06 13:05:27)