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喜屋武マリーWITH MEDUSA
FIRST LIVE
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1.
火薬バカ一代
★★★
(2023-01-30 23:11:51)
「オキナワン・ロックの女王」こと喜屋武マリーが、’81年にマリーWITH MEDUSA名義でCBSソニーから発表した1stアルバム。
デビュー作がいきなりのライブ・アルバムですよ。’81年4月に大阪厚生年金会館で行ったパフォーマンスの模様が収録されていて、「初っ端からライブ盤て…予算がなかったの?」と少々不安に思ったりもしますが、ベトナム戦争下の沖縄で、米兵相手に歌唱力に磨きを掛けていったというマリー姐さんの実力は、ライブという実戦の場だからこそ存分にその真価を発揮してくれています。(レコード会社がそれを狙っていたのかどうかは分かりませんが)
セットリストは日本語詞のオリジナル曲と、レオ・セイヤーの“星影のバラード”、BLONDIEがヒットさせた“夢みる№1”といった洋楽アーティストの楽曲のカヴァー半々で構成。英詞の歌い上げはお手の物といった感じですし(MCも寧ろ英語の方が流暢に聴こえるぐらい)、BADFINGERの哀愁の名バラード③、パット・ベネターのエネルギッシュなHRチューン⑧、アルバムの締め括り役を担う初期HEARTの代表曲⑩といったパンチの効いた名曲の数々を、時に情感込めて切々と、時にパワフルに歌いこなしていく様には、大向こうから「よっ、和製ジャニス・ジョプリン!」との掛け声がかかりそうな、堂々たる貫禄と説得力が漂っています。まぁそうしたカヴァー曲の素晴らしさが際立っている分、オリジナル曲の印象の薄さが悪目立ちしてしまっている点は如何ともし難いのですが…。
ともあれ、これが1stとは思えぬ気迫漲る歌唱に圧倒される1枚であることは間違いありません。再評価の機会の到来とCDの再発を是非に。
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