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1. 失恋船長 ★★★ (2023-01-26 00:09:27)

サブスク解禁、日付が変った深夜からやっていましたね。ありがたいですね。海外のファンも試聴できるならこれ幸いです。
先行公開された①の出来の良さが、今作に対する期待値を上げまくっていましたが、今作はその期待に応えた傑作でしょう。
邪魔をしないドラマー、エレガントとも言える上品なドラムとコーラスで貢献したリー・カースレイクの後任として、板についたラッセル・ギルブルックの野性味溢れるパワフルドラムは益々磨きが掛かり驚異的なパフォーマンスで魅了、2019年にヴァッケンで行われたライブなど、彼のドラムがどれほど強靱なモノかと想像以上に体感させられましたね。素晴らしいドラマーです。そういう若い存在の後押しも受け、ミック・ボックスはいぶし銀のギタープレイでバンドサウンドを牽引、フィル・ランソン、デイブ・リマーの高度なサポートワークも絶妙、バンドサウンドを大きく膨らましています。

かつては凶暴なオルガンとギターの絡みが爆発するスタイルで魅了したが、それは70年代の話、バーニー・ショウを迎え新たなるスタイルと道を切り開いたバンドサウンドに嘘偽りはございません。なにより年齢を感じさせない老獪なテクニックとテクノロジーを駆して見事に歌いきっている。

揺るぎなき精神性、ここで聴けるサウンドは懐かしい香りがする、しかし、それは彼らの歴史の系譜である事を雄弁に語っている。往年のロックファンに取っては現役感バリバリのクラシックロックとして、ビンビンに響き渡るだろうし、若い人にとっても、これほど古典を模しているのにフレッシュな感性に彩られたサウンドに心打たれるでしょうね。今作に『Too Scared to Run』や『CHASING SHADOWS』『Straight Through the Heart』が収録されても全く違和感がありません。

今作が素晴らしいのは、嘘くささを廃している事に尽きる。昨今レコーディングは音を貰いサンプリングすれば簡単にそれっぽい音になる。オジー・オズボーンのソロ作など、その典型例である。
優美で華麗、それでありながらもオーガニックな響き。獄彩色という邦題も言い得て妙と言える曲調、作風。前作も素晴らしかったが、今作こそ彼らの代表作と推しても無理はないだろう。

個人的にはロニー・ジェイムス・ディオの声が聞こえてきそうなロマンと力強さが真正面からぶつかり合い強烈な化学反応を起こしたFREEDOM TO BE FREEで締めてくれた方が好きなのだが(ロマンティックなコーラスワークからのオルガンソロがたまらん、ベースも大活躍させますねとメンバーの見せ場が多い)、らしさ全開の③や哀愁のメロディとポジティブさが絶妙な絡みを魅せるキャッチーな④など日本人には受けそうだ、美しいスローナンバー⑥に魅了され、フィルとミックの二人が導く壮大なストーリー、そのうつくし情景に心打たれるメロディックな⑦、そして後半のハイライトと言える場面展開の多い獄彩美なヒープサウンドを貫いた⑧、インパクト大なオープニングナンバーをしっかり受け止めた②の素晴らしさ、タイプは違えどシングル向けの一曲である。⑪もこのバンドらしい賑やかな一曲、オルガンが先導するEasy Livin'を想起させるようだ、楽しげなクロージングソング、ある意味、これは正解だと言えるでしょうね。

充実したアイデアと成熟したパフォーマンス、鮮度を損なわない古典ロックの旨味、バーニー・ショウが今なおフロントマンとして重責を果たせたことが大きいでしょうね。なにより若い人にこそ聴いて欲しい一枚です。
それにしても凄い覚悟を感じる。メイデンの新作は期待外れと言わざるを得ない、頭でっかちな作風だった。JPの過去の財産を食い潰し清算するだけのアルバムにガッカリさせられた。
それだけに、ヒープが今なお巧みにモデルチェンジしている姿には驚かされる。



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