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Trenton City Murders (失恋船長)


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Trenton City Murders

1986年に4曲入のEPをリリースして消えた幻のUS産正統派メタルバンド。今作は2016年にあのCult Metal Classics Recordsからデモ音源やライブ音源など未発表曲も大量に追加されてリリースされた一枚。オリジナルのアナログ盤が高価なレートを維持していただけに、この復刻はマニアにとってはありがたい出来事でしたね。
鐘の音が裏で鳴るオープニングナンバーが示すようにダークでメタリックなサウンドを主体としたガチンコ正統派メタルを展開、一切、媚びへつらう事の無いサウンドは、本来のアメリカンメタルとはこうだったんだよと言いたげなスタンスを見せつけています。
時代はメタルバブルに沸き起こる1986年です、受け皿なきシーンもさることながら弱小レーベルでは太刀打ちなど不可能でしょう。

メロディアスでダークなメタルが好きな方ならば大いに楽しめるでしょう。また、このバンドがレアというだけで高額なレートはつきません、その質の高い音楽性があればこそ、インディース盤というのを割り引かなくても、そのガチンコな精神性には強くメタルスピリットを感じますね。光沢艶めかしいパワフルなメタルサウンドの凄み、本編4曲の強烈さに耳を奪われるのですが、それ以降の12曲も激レア感がエグいので、マニアにとってはありがたい一枚です。とは言え、音質的に厳しい面は多々あります、とくにデモや未発表曲に関しては、板起こしかと思うほど、厳しいモノがありますので、コレクターアイテム的な満足度なんでしょうけどね。
もっとしっかりとした音質で聴きたいと思わせるクオリティ、こういうバンドが世に出られなかったのは残念ですが、運も実力の内なんでしょう。それにしてもCult Metal Classics Recordsはマニアを散在させるレーベルですね。

失恋船長 ★★★ (2022-11-16 15:05:19)