EARTHSHAKERの西田昌史がバンドの顔となるロックグループ。マーシーとは縁のある若いミュージシャンを従え実にフレッシュな感性を落とし込んだ普遍的なハードサウンドと展開している。正に『THE NEW OLD WORLD』という事だろう。 昨今流行の男女ツインヴォーカルの相方を務めるのは奈良井恭子ことgi-na。ギターはマーシーと縁の深い、峰正典。ベースは天才少年としてメディアにも取り上げられたKenTも18才に成長、ベースはFIREさん、このリズムセクションがタイトでクール。熱き感情を込めつつもビシッと決めてくれます。なんと言っても生身の人間から叩き出されるグルーブが心地よい。 若々しい感性を秘めたのはギターワークによる貢献も大きい、峰のプレイは基本を押さえつつも大胆に多様な音楽性を取り込んできた。マーシーのオールドスクールなメロディと、若いミュージシャンを繋ぐ峰さんの存在感、この熟成度の高い音楽性に貢献していますね。 gi-naさんもメインヴォーカルを担当する曲もあり、マーシーだけじゃないという主張を叶えたのもバンドの可能性を広げています。 良くも悪くもマーシー節というメロセンスに、昭和を感じる趣もあるだろう、そのあたりが若い人にどう響くのかは分からないが、一周回って新しいとなれば成功なのだが、今作のリリースが2016年、その続きがないところを見ると上手くいかなかったのかな? 上手い歌とノリの良い楽曲、どれもがハイアベレージを刻んでいるので今でも十分に通ずるハイブリッドなロックサウンドを奏でています。少々、早かったのかも知れませんね。メタルコアではありませんが、ネモフィリアなどで興味を持ったファンにも訴求するような親しみやすさがありますね。