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1. 火薬バカ一代 ★★★ (2022-04-07 00:29:18)

80年代から活動するミネソタ州出身のシンガー/ソングライター、ブライアン・マクドナルドが、旧知の間柄である盟友レブ・ビーチ(G)をパートナーに迎えてレコーディングを行い、'03年にリリースした3rdソロ・アルバム。
一作目がBRIAN MACDONALD GROUP、二作目がBRIAN MACDONALD、そして本作はBRIAN MACDONALD PROJECTと、アルバム毎に発表名義が若干異なっており、それに伴って音楽性の方も微妙に変化。重厚なボーカル・ハーモニーからキャッチーでポップなメロディに至るまで、好事家から「ひとりLEPS」と評されるほどDEF LEPPARD風味満点のメロディック・ロックを演っていた前作に対し、今回は基本路線はそのままに、爽快な曲調を煌びやかなKeyが彩る①、人懐っこいメロディがELOを彷彿とさせる②、バイオリンの調べが軽やかに踊る③といった楽曲(あと美麗なアートワーク)が物語る通り、瑞々しいKeyのフィーチュア度を上げ、アレンジをより繊細に作り込む等、全体的にプログレ/ハード・テイスト――例えるなら『暗黒への曳航』を発表した頃のKANSASに通じる―—の増量が図られた仕上がり。中でも、ブライアンが映画音楽から影響を告白するアルバム表題曲⑥や、アーサー王伝説を下敷きにした⑪、哀愁のメロディを纏ってドライヴするロックチューン⑪等、ポップ・センスとドラマ性が絶妙なバランスで共存する楽曲は、特に印象に残る出来栄えを誇っています。
流石に全15曲は詰め込みが過ぎるものの、それでも決してダレを感じさせない優れた作曲センスに舌を巻かずにはいられませんて。個人的に、この人のソロでは本作が一番好きかな。



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