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Rain (失恋船長)
One Night Rose / One Night Rose (火薬バカ一代)
One Night Rose (火薬バカ一代)


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Rain

このバンドの登録もあったし、このアルバムをコメントした記憶がありありなんだけどなぁ…バンド自体が消えていたんだよねぇ
ウーン、チェリーボーンからの譲二ショックである。
気を取り直して再投稿をしますかね。

キングレコードはNexusから1985年にリリースされた1st。いかにも日本人らしいスクラップ&ビルドを展開、影響を受けたのアーティストからのエッセンスを巧みに取り込みニューミュージックなロックサウンドを展開。非常に聴きやすい歌謡テイストのあるロックサウンドを聴かせてくれます。少女漫画チックな歌詞の世界もなんとも言えないドリーミングな世界観を魅せ、このバンドの独自性を高めているように感じるが、日本のプログレバンドはこんな感じだったかも知れない。
インストから続くのはマイケル・ジャクソンが踊り出しそうなビートの強いナンバー、その後のグッとロックな滾りを感じず、脱落しそうになった中盤あたりで、キレのあるリフが切れ込んでくするスピードナンバーが唐突に顔を出しボルテージを上げます。このバンドの本文はどこなのか戸惑うが、繊細なハイトーンを操る鈴木治の歌声もハマり、暴れるギターと躍動するリズム隊がここぞとばかりにフラストレーションを払拭しています。オルガンもユニゾンをかまし音に厚みを持たせている(エンディングに向けてバンドが一体感を高め爆発するスリルと破壊力は凄まじい)。こういう曲がもう少しあれば良かったのだが、歌謡テイストと恥ずかしい日本語歌詞が絶妙な味わいを魅せるジャパニーズメロディアス歌謡メタルの⑥で昇天させてくれる。アルバムの方向性や売れないと飯が食えないというレーベルの意向もくみ取り折衷したような⑥はバンドの本文なのかも知れませんね。
でも⑤の演奏が全く無理を感じさせないので、腕に自信はあるがやらせてもらえなかった感は否めない。
そういう疑問の抱えたまま、やり過ぎソングの⑦へと向かい、こういうtoo muchさが問題なのですが、アルバムの表題曲である⑦は良い雰囲気です。でもイーグルスに訴えられたら100%敗訴します。
そのインパクトの強さが全てを霞ませるのですが、国産メタルシーンの難しい活動基盤を考えると、こうなるのも仕方が無いのかと大人になれば飲み込めます。なんだかんだ言って、自分の好みに併せて好きな曲をチョイスすれば問題はありませんので、個人的には大いに楽しみました。

ちなみにワタクシが持っているのは2002年に紙ジャケで復刻した奴です。そして2017年には高音質で再発もされています。比較的入手しやすい一枚でしょう。キーボードと哀愁のあるメロディを生かしたサウンドは、ソフトケイスされた面は強めですが、その日本人らしいワビサビのある展開と繊細な作り込み、それは⑧みたいな曲にも顕著に表れているでしょうね。

ワタクシも1985年当時に聴かされたときは、ボロクソ悪口を言いましたよ。軟弱な唄だ、こんなもん女子供が喜ぶソフトロックだとケチョンケチョンでしたが、年齢を重ね物事の分別がつくようになったら、このバンドの持つ技量や制約のある活動下の中で意地を見せたんだよなぁと勝手に推察して楽しんでいます。ギターは上手い、リズム隊も安定感がある。皆、腕に自信がある。だから、この繊細は歌声を生かした英国寄りのメロディアスロックを作り上げる事が出来たのであろう。
ゴリゴリのメタルファンにはすすめないが、和洋折衷を楽しめるマニアにすすめたい。あと潔癖は人は止めた方がいい。聴いたことのあるフレーズが多すぎる。

失恋船長 ★★ (2022-01-15 18:04:28)


One Night Rose / One Night Rose
劇的なGリフと、歌謡曲に通じる哀愁を含んだ歌メロが、
GとKeyの掛け合いを伴いながら疾走する様が
「様式美HR化したEARTHSHAKER」的な後味を残すOPナンバー。
ドラマティックに構築されたGソロもそうした印象に拍車を掛けます。

火薬バカ一代 ★★★ (2022-01-13 00:12:56)


One Night Rose

有望バンドが続々登場したジャパニーズ・メタルの最盛期と言うべき'85年にデビューを飾ったベテランなのに、インターネットをいくら掘っても彼らに関する情報が殆ど出てこないので困惑させられる、フロントマンの鈴木治(後年はプロデューサーとしても活躍)率いるSTINGRAYが'93年に発表した3rdアルバム。ちなみに結構なレア盤として取引される本作を、数年前旅行へ行った際に、たまたま立ち寄った小さなゲーム屋の中古CDコーナーでゲット出来たことはささやかな自慢です。
曲によっては女性と聴き紛う中性的な鈴木のハイトーンVoと、構築美を湛えてメロディアスに歌うGを生かした、例えるならEARTHSHAKERを様式美方向へ寄せたようなHRサウンドはデビュー時から変わることなく健在。むしろ健在過ぎて、歌詞については'93年という時代を鑑みても赤面を誘われるものがありますが、でもこの歌謡曲やポップスに通じる哀愁を帯びて、良い意味で予想通りに展開してくれる昭和感溢れる歌メロには実家のような心地良さを覚えてしまう次第。猫も杓子もJ-POP風味な昨今、改めて聴き直すといっそ新鮮さすら覚えることは…まぁないかもしれませんが、本編には劇的なイントロによる幕開け後、哀愁のメロディを纏って疾走を開始するOPナンバー①、歯切れ良くキャッチーな②、物騒なタイトルとは裏腹に繊細に組み上げられた⑤、アルバムの最後を疾走曲で締め括るバンドは信用できる!な⑩等、音質の弱さをモノともしない強力な楽曲が揃っています。
最近STINGRAYの1stが再発されたそうなので、であれば本作も是非。このまま埋もれさせとくのは惜しい力作ですよ。

火薬バカ一代 ★★★ (2022-01-11 23:54:47)