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ナントカカントナさんが同意した発言一覧 1-5
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ナントカカントナさんが同意した発言一覧 1-5



LOVEBITES

日本のメタル史に残る至宝。ある種のスーパーバンド。

圧倒的な力量のヴォーカルとドラム、国内では前例のない完璧なツインリード、極めて高い作曲、編曲能力。どれをとっても世界レベル。メタル好きの琴線に触れまくり、ツボを的確に突いてくるセンスが凄い。また、アルバムのMixも最初から世界基準になっているため、聴いていて邦楽感が全くない。

彼女たちが80年代メタルの模倣だけに終わっていないのは、これまでいそうでいなかったR&Bをルーツに持つ女性メタルボーカリストasamiと、クラシックピアノをルーツに持つコンポーザーmiyakoの存在。キーボードではなくピアノという所がポイント。弦だけで作曲するのとは違ったアプローチが取られているのと同時に、表面的ではないクラシックとの融合が根底に流れている点が、LOVEBITESの武器、個性になっている。

結成の経緯には間違いなく大人の知恵が入っているであろうものの、ここまでの化学変化が起こるとは思っていなかったのではないか。少なくとも、リズム隊の2人が前バンドを離れ、新バンドを結成しようと動き始めたのがスタートなのは事実なのだが、用意された外部ライターmaoを超える作曲・編曲能力を持つmiyakoと天才ボーカリストasamiを発掘できたことは奇跡だった。(ESP主席卒業というmidoriを見つけたのは何となく分かるし、シュレッド系ということならば他に選択肢がない事もなかったと思う。結果として外せないピースにはなった訳だが。)


LOVEBITESのデビューは、個人的にはLOUDNESSがデビューした時以来の衝撃だった。
オッサンのノスタルジアを込めて言えば、LOUDNESSとVOW WOWの良いとこ取りというか…。誤解を恐れずに言えば、曲の完成度は80年代のラウドネスを超えている。余談だが、Don't Bite The Dustのタイトルとラストのシャウトに浜田麻里のDon't Change Your Mindを感じたがったり、バンドロゴや醸し出す雰囲気、Battle In The EastのタイトルにLOUDNESSを感じたりしたがるのはおっさんの悪いクセですね。はい。

メタル村での「女性」という偏見、メタルに徹するが故のセールス問題と足かせは多いが、このまま突き抜けて欲しい。メタルの最終兵器であり、メタル界から一般リスナーへの最終兵器でもある。

Tamasa ★★★ (2020-08-04 19:31:50)


LOVEBITES

80-90年代を経験した私には過去世界で数多のバンドが切磋琢磨してたどり着いた個性の境地の断片、ソングライティングの極致の断片を収集して見せてくれているメタル世界博物館という印象だ。パッケージとしてメタル神殿の女神たちという見方をする。男性が到達しえない、そして我々が見たこともない美に到達しうる逸材として期待が深まる。細かいパッセージの連続であるからそもそもむずかしいのだが、メンバーのアスレティックな要素や、発音の明解さ、オーディエンスへの煽情力が上がるといいと思う。

モハラドハリ ★★★ (2020-09-24 18:04:18)


LOVEBITES - ELECTRIC PENTAGRAM

もはや日本よりも海外で認知度を高めつつある本格派のHM/HRバンドが勝負作と言われる3枚目のアルバムをタイトなスケジュールの中でリリースしてきた。アークエネミーやドラゴンフォースのサポート、大きなフェスティバスに参加など、彼女たちの八面六臂な活動に目を細めてしまうのだが、こちらとしては少々過密すぎるんじゃないのかと心配になる。

そんなタイトなスケジュールの合間を縫ってリリースされた今作ですが、従来の方向性を支持しつつも自分たちさを披露。デビュー時にあえてねじ込んできたオジサン達を歓喜させたクラシックメタルからの流用を避け、武者修行で磨きをかけたオリジナルティを前面に出し筋金入りのマニアを唸らせるような楽曲を並べてきた。
いい意味で女性らしいしなやかなメタルサウンド、その流麗なメロディワークと卓越した技術を同時に聴かせる手腕もバンドの看板として定着。そしてフロントに立つシンガーも日本人としての立ち位置で無理なくメタルを歌い上げている。既にライブでも証明済みの実力だけに、上手い下手を言及することに意味はないのだが、本当に上手いこと構成されたバンドだと感心しますね。あとは専任のキーボードを入れライブでも万全の態勢で挑んで欲しいですね。タイプの違うツインギターコンビのリードプレイなど、オジサンたちをニヤリとさせる聴かせ方でおもてなししてくれますのでね。

彼女たちの成功は、やはり露骨なJ-POPを放り込まなかったこと、日本で売れるのなら必要な要素だったがそこを排除したことで独自の世界を切り開いた。当然外国人が聴けば、日本的な要素が満載である。そのハイブリット感と出オチで終わらない実力があればこそ支持されたのでしょう。

彼女たちが戦う相手は偏見であろう。男性優位な社会における女性だけのバンド。そして洋楽至上主義という理解不能なメタルシーンの現状。現在の日本ではまだまだ厳しいだろうが、この音を引っ提げ海外のメタルシーンにLOVEBITESを刻んで欲しいものである。むしろその方が成功の近道でしょうね。

失恋船長 ★★★ (2020-03-18 19:51:23)


LOVEBITES - ELECTRIC PENTAGRAM

ここまで来たらもう認めざるをえない、事前の期待を大きく超えた傑作アルバム。
まさか、あの1stを超えて来るとは思わなかった。彼女たちの曲には、メタル好きの琴線に触れる要素が全てある。よくぞこの時代に、ここまで純度の高いメタルに徹して来てくれたものだと思う。

ベースは80年代オールドスクールだが、理想的な形でアップデートされている。
曲のバリエーション、細部まで見事に行き届いたアレンジ、一回り大きくなった余裕と、音楽に対する遊び心、愛情も感じられる。しかも徹頭徹尾メタルメタルメタル。
ギターはよりスリリングに。また、ソロもきっちり作曲されているので飽きる事がない。理想的なヴォーカリストasamiは、前作で意識的に抑え気味だったハイトーンも全開で、ミドルとハイのバランスが良くなり、スタイルが完成した感がある。オリジナリティも感じられるようになってきた。

それにしてもLOVEBITESは本当に曲が良い。
作曲のベースにギターだけでなく(キーボードではなく)ピアノがあるということが本作ではより鮮明になってきたように思う。
捨て曲がない…ではなく、全曲キラーチューン。この感じは1stに近いが、全体的にレベルアップしながらバリエーションも豊かになった。②⑥⑨⑫は何度聴いても鳥肌が立つ。①はシングルのオーケストラVer.もなかなか良い。また、本作の曲は非常にライブ映えもする。コロナ渦の中、このアルバムのツアーをギリギリ作品として残すことが出来たのは幸いだった。ライブ作品『FIVE OF A KIND』も本作同様、超ド級の作品である。「SWAN SONG」1曲だけでも十二分に価値がある。


メタルの世界では「女」であるということ、「邦楽」であるということ。日本の音楽界では「メタル」であるということ。彼女たちはいくつものハンデを負って戦っている。
一般に言う成功への道は近くはないのかもしれないが、何とか踏ん張ってもらいたい。このバンドを素直に良いと言えない状況は不幸だし恥ずべきだとも思う。

このアルバムの出来は素晴らしい。
メタル史に残る1枚。

Tamasa ★★★ (2020-08-03 20:47:19)


RENAISSANCE - Scheherazade and Other Stories

1975年発表の通算6作目。邦題は『シェエラザード夜話』。全4曲。
ここに来て遂にルネッサンスの芸術が最高潮に達したと思われます。音楽的な要素はもちろんのこと、作品が醸し出す威厳、重み、貫禄。そうしたものがこのアルバムからひしひしと感じられます。
アルバムのトップを飾るのはとてもメルヘンチックな「Trip To The Fair」。のみの市に出かけた少女が、そこで起こるさまざまな出来事に巻き込まれていく様子が描かれています。ウキウキするような曲でありながら、清楚な感じも受けるという非常に絶妙な緊張感を持った曲です。
続く「The Vultures Fly High(邦題:はげたかは飛ぶ)」は打って代わってかなりハードで疾走している曲。『運命のカード』収録の「孤独の旅路」のような曲調ですが、こちらはそれよりも曲が短く、そしてルネッサンスには珍しくハードロック調です。哀愁は相変わらずですが、ルネッサンスのこういう楽曲もなかなかいいものです。
そして3曲目、旧A面の終わりは超名曲の「Ocean Gypsy」。ルネッサンスといったらこの曲を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。BLACKMORE'S NIGHTがカバーしたことでも知られています。7分と意外に長い曲ですが、歌メロの美しさはもちろん、中間部のインストのアレンジも秀逸で、少しも無駄のない完璧な楽曲に仕上がっていると思います。この曲は必聴!!!。
そして最後は旧B面をフルに使ったという25分の大作「Song Of Scheherazade(邦題:シェエラザード夜話)」!!!。あのアラビアン・ナイト、千夜一夜物語を題材にした作品です。話は、「Ⅰ.ファンファーレ」~「Ⅱ.密通」~「Ⅲ.スルタンの命令」~「Ⅳ.愛のテーマ」~「Ⅴ.若い王子と王女」~「Ⅵ.祭りの支度」~「Ⅶ.スルタンのフーガ」~「Ⅷ.祝祭」~「Ⅸ.フィナーレ」、という全9部に分かれます。もうこの邦題を見るだけでワクワクしてきますね!。
そしてこの曲、凄すぎて言葉になりません!!!。ルネッサンス芸術ここに極まれり!といった感じでしょうか。場面展開からコンセプト、オーケストラアレンジ、各楽器のパフォーマンス、アニーの歌声・・・。全てが高次元で結晶となって僕等の前に押し寄せます。ほんと凄い!!!。そこら辺の下手なクラシック聴くよりも何百倍もの価値があります。そしてこの曲はアルバムのジャケットともリンクしているので、この不思議なジャケを眺めながら聴いていると、本当に音楽の中に全意識が吸い取られていきます。素晴らしい!!!。これが、これこそが音楽だ!!!。
全体の完成度からすると、これはルネッサンスの最高傑作と言っても良いのではないでしょうか。
とにかくルネッサンスが好きな方はマストな作品です。そしてこれはクラシック好きな方にも聴いていただきたいです。ほとんどクラシックなんですが、でもロックなのです!。
いや~、いいもん聴いた。音楽が好きで良かった!!!。生きてて良かった!!!。
ありがとうルネッサンス!!!。あなた方の創造した音楽は永遠に不滅です!!!!!!。

ギターの国から2002.遺言 ★★ (2005-01-12 20:24:00)