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Big Bad Wolf (失恋船長)


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Big Bad Wolf

国内盤はAVALONからもリリースされているメロディアスHM/HRバンドの1st。参加メンバーが玄人好みのメンツなのも話題なのですが、キャッチーなメンバーではなかったかもしれませんが腕は確かです。
ギターのグレイグ・チャキーソとベースのブレット・ブルームフィールドはSTARSHIP組、ドラムのケニー・スタフロブラスはLE MANS、CACOPHONYのシュラプネル系バンドに参加、シンガーのキャリアは分かりませんが、各自が思いの丈をブチかまし、ド派手にアメリカンハードサウンドをかき鳴らしています。ともすれば妙な明るさを持ち込むアメリカンハードなのですが、彼らはその領域に踏み込まず明朗かつ爽快感のある強靭なハードサウンドを武器に堅実だが遊び心のある下地のしっかりとした本格派のメロディアスロックを披露。サビで重ねるコーラスハーモニーも抜群だし、メリハリの利いた演奏とサウンドメイクは絶妙なバランス感覚を伴い剛柔を制しています。
腰にくるグルーブ感も気にならない作り込みの上手さ、そこにちょいとした哀愁を盛り込むから耳に残るのですねぇ。
少々メタリックなサウンドメイクに好みも分かれそうですが、甘さの中にピリッとしたハードさと、刹那な哀愁をチョイ足ししたサウンドは、2000年を目前に世に出たを考えると感慨深いものがりますねぇ。STARSHIPと侮ると火傷するようなハードさと鮮度と勢いのある楽曲は多くのファンを虜にするだけの魅力があると思いますよ。歌い手もしっかりとしていますしねぇ。向こうのミュージシャンは層が厚いなぁと、改めて思い知らされます。

失恋船長 ★★★ (2021-10-22 13:28:08)