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1. 火薬バカ一代 ★★★ (2021-04-28 23:09:44)

日本にも同じような名前のプログレ・バンドがいたなとか思いましたが、あちらはヴィエナでこちらはヴィアナ。90年代からキャリアを積むベテランながら、ついぞアルバム・デビューの機会に恵まれなかった、不運(ハードラック)と踊(ダンス)っちまった苦労人、ステファノ・ヴィアナ(G)率いるメロハー・プロジェクトが'19年に発表した2ndアルバム。
プロデューサーのアレッサンドロ・デル・ベッキオがKeyとVoも兼任していた前作に対し、今回はブライアン・コールなる新メンバーを専任Voとして迎えることで、よりバンド感を強化。しかもこのアメリカ人シンガー、ソロ・アルバムのリリース経験もある御仁だけにかなりの実力者。マイルドかつ伸びやかな歌声で、ポップで爽快なメロハー・チューンの魅力を確実に底上げしてくれています。加えて、Voパートのプロデュースをテリー・ブロック(STRANGEWAYS)に依頼するという水も漏らさぬバックアップ体制が敷かれ、収録曲のクオリティに関しては最早疑念の入り込む余地は欠片もなし。こちとらジョン・ロス(G)をゲストに迎え、HR然とした躍動感溢れる曲調に、程好く哀愁を湛えたメロディが絡むOPナンバー①(サビメロが最高)が始まった途端、アルバムの完成度を確信しましたよ。
テリー・ブロックとのデュエットがこれまたグンバツに効果を上げている感動的なバラード⑦、アルバムのラストを爽やか&キャッチーに締め括る⑩等、要所に名曲を散らしてダレ場なく本編を聴かせ切る、メロディ職人の技前がキラリと光るメロディアスHRの好盤。日本での所属レーベルの店じまいに伴い、発売から速攻で廃盤なってしまい、多くのリスナーの耳に届く機会を逸してしまったことが惜しまれてならない1枚です。



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