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Brain? No', No'! Know!?
京都を拠点に活動していたド派手なルックスが話題のバンドだった。今作のリリースは1989年、ヴィジュアル系ブームが勃発していた時期だけに、また新手が現れたぞである。
ジャケットを眺め、右二人のインパクトは絶大だ(左端だけ抵抗)カラフルに染め上げたロン毛を逆立て(スプレー何本使ってるの?)フロンガス満載の楽屋に環境団体も訴えてきそうだが、衣装がハッピなのか振袖なのかよくわからないが、ド派手なセンスの悪い着物を羽織り活動しているらしい(左端はどうなっている?)
このインパクト大なヴィジュアルとリリース時期、聴く前にOUTな状況でしたが、聴かせてもらうと評価が一変。あのハッタリを噛ませまくり収集が付かなくなった、和柄を取り入れたハイブリットヴィジュアルが、どう考えても無駄にしか感じない本格派のサウンドを披露。
アメリカンな軽快なメロディもあるが、根幹にあるのは芯の太い本格派のハードサウンド、あまりの本格派志向のスタイルに騙された感がハンパない。
X-JAPANに続けとデビューしたバンドの中では、1、2を争う本物のロックを引っ提げていた。
インディーズと割り引いてもワイルドかつソリッドなリズムプレイは本格派志向に拍車を掛け、ギターも日本人的なきめ細やかさがあり、フレーズを大切にしている。そして主役たるフロントマンの歌声が素晴らしい。
こういったロックを唄うなら、これくらいはやってもらわないと、と言いたくなる歌心を大切にした歌唱スタイルを披露。本格志向のハードサウンドに真っ向勝負しても負けない実力を誇っている。
手数も多くド派手なドラムに負けない存在感。なんであの服装なのだと首を傾げる。
ヴィジュアル系ファンにとっては本格的すぎる音だろうし、音楽に対して真摯に向き合っている人には、TOO MUCH過ぎるだろうと呆れるでしょうね。
魅力を感じない和装風味(京都出身だからか?)にげんなりさせられるが、哀愁系アメリカンロックは魅力十分。日本人の口に合うワビサビが随所にねじ込まれていますからね。テクニックもルックスに負けない華やかさがあり、誰がどのパートを演奏してるかジャケを見ても分かりませんが(多分着物羽織ってないやつがドラムかな?)、EARTSHAKERや44マグナムの哀愁系ハードポップ路線や、ELIZAのようなバットボーイズ風味も加味したメロディアスHM/HRが好きな人なら楽しめるでしょう。日本人向けの爽やかハードエッジアメリカンである。

失恋船長 ★★★ (2021-02-25 13:01:55)