この曲の始めのリフはスケール的に見ればただのフリジアンなんだけど、個人的な解釈では、エオリアンにナポリのⅥのコードトーンを入れたものだと思っていて(この方がフリジアンと考えるよりもEm C F Bという綺麗なコード進行が出来る。多分この時のジョンはコード進行の知識もないだろうから、そんなことは考えてないだろうけど)、それがシンプルながらにとてつもなくかっこいいんだよな。 このアルバムの全てがこれのように調性のある曲であれば(無調であってももっと面白いメロディが詰まっていれば)僕にとっては名盤だったかもしれない。 僕は前から思っていたんだけど、Phobophileを好きな人ってのは結局、調性のあるメロディアスなものが好きってことだよね?
Hour of Penanceの6th、Regicideです。 前作が名盤とされており、その影に隠れて目立たない作品かもしれませんが、僕はこの作品も好きです。 勢いで押し通す感じだった前作に比べて、やや落ち着いており、おとなしくなっていますが、音楽の質は高く維持していると思っています。 収録されている曲の数が14曲とかなり多いので、全て聴くのは少し体力がいりますし、覚えるのも大変ですが、ボリューム満点なのでここも個人的には評価が高い部分であります。 テクニカルでスピーディーな楽曲は以前と変わらずですが、そこにテンポを落とした緩急の緩の部分が導入されたので、全体的な知的レベルは少し上がった気がします。ずっと走りっぱなしだと頭の悪さみたいなものが見えたりしますが、スピードを緩めるパートを少し挟むだけでこうも賢く聴こえるのかと少し驚きました。 前にHour of Penanceのリフは大したことないという意見もネットで見かけたことがあります。確かに耳に残るようなリフはあまりないかもしれないのですが、個人的にはそこはあまり問題ではなく、退屈せずに最後まで聴ける作品に仕上がっていることが重要なので、そこをクリアしているHour of Penanceは本当に良いバンドだと思います。 なので、ややとっつきづらい部分もあるかもしれませんが、激しくてテクニカルなデスメタルが聴きたい方は聴いてみると良いと思います。
EmaciateとCold Hate,Warm Bloodという名曲が収録されていることで有名なアルバムだと思います。 確かに上記のニ曲はとてもクオリティが高く、即効性の高い曲だと言えます。 しかし、その他の曲は少し弱いと僕は感じています。 まだLoatheやFlame to The Surface、Faceless Unknownなどはキャッチーで聴きやすい曲に仕上がってますが、残りの3つは攻撃性は高く勢いはありますが、あまりに無機質でつかみどころのない曲だと思います。無機質であることが悪いかどうかは人それぞれだと思いますが。 で、僕の場合、このアルバムは少し聴きづらいので、お気に入りの作品とまではいきませんでした。この次の4thのAnd You'll Then Begの方が曲の質が高く、ボーカルのテンションが低いことを除いてはこの作品より優れていると感じました。 しかしこの作品はこの作品で独自の空気を持っているので、嫌いではないし、割と好きではありますが。
Hate Eternalの3rdアルバム。 前作のKing of All Kingsから更にキャッチーになった内容だと思います。 上でも書いてあるとおり、入りが印象的な曲が多く、前作より曲毎の違いがわかりやすくなったと思います。 一本調子気味の作風も少しは改善されているようにも感じました。 ただ、前作よりこちらの方が優れているというようなわけではなく、どちらの作品もカラーが違うだけで良い作品だと思いますし、どちらが好きかは完全に好みの問題であると言えます。 僕はどちらの作品も好きなので優劣をつけずに聴いています。 こちらの作品の方が少しばかりHate Eternalを初めて聴く人には馴染みやすいかなとは感じましたが。 んー...まあ、そんなとこかな、Hate Eternalはどれも良い作品だし、これといって書くことがないっすなぁ。
Suffocationの7th。 of the Dark Lightのところでこの作品を消化不良だと書いてしまいましたが、今改めて聴いてみると結構良いと思います。 1、4、5、6曲目は代表曲になると思うくらい出来が良いと思います。 後は比較的、派手な音質に反して地味な楽曲が並んでいるイメージがありますが、悪くはないと感じます。 特に7〜9曲目なんかは先に挙げた4曲とは違って派手さ、キャッチーさは抑え気味で、オールドスクールな造りの曲に僕は感じました。 個人的に少し気になったのは2曲目で、もう少し先の展開があってから終わっても良いんじゃないかと思うくらい、物足りない楽曲に感じました。ただインパクト大の1曲目の余韻と勢いがあって、あまり気にならないとは思いますが。 で、その1曲目ですが、かなり名曲でメロディと勢いが両方備わった最強の曲です。これだけのためにこのアルバムを買っても損はしないと思うくらいです。 4曲目も1曲目に劣らずキャッチーでインパクトが強い曲だと思います。疾走曲ですし、メタラーならノリノリで聴けるはず。 あと5曲目はSuffocationらしくない抒情性を含んだミドルテンポの曲で、かなり異色な雰囲気を放っていますが、これもかなり良い曲で僕のお気に入りです。 次の6曲目はこれまた疾走曲ですが、メロディを多分に含んだ曲で、これもまた異色と言えるでしょう。しかし、of the Dark Lightの方針を決めたのはメロディアスな要素を含んだこれらの曲なので、次作への重要な掛橋のような役割を果たしたと僕は思います。 そんなわけで、この作品がなかったら次作もなかったと僕は思うので、Suffocationのディスコグラフィーの中で初期作に劣らず重要な位置にあると思います。
1 ...Of the Dark Light 2 Pinnacle of Bedlam 3 Blood Oath 4 Suffocation 5 Pierced From Within 6 Solus to Deny 7 Effigy of the Forgotten 8 Breeding the Spawn
Immolationの時より意外なランキングですね。初期作が見事に下に集中しています。 まさかof the Dark Lightが1位になるとは思いもしなかったです。それに2位がof the Dark Lightの前のPinnacle〜ですし、意外でしかないですよね。 一般的な評価が低い二つをトップに持ってくるあたり、初期作しか認めないファンに対するアンチテーゼのようなものを感じます。というか実際に動画内でもそんなようなことを言っていました。大抵のバンドのファンは初期の作品ばかりを評価して、後期の作品には関心を持たないけれど、それは如何なものか、といったようなことです。言われてみれば、僕も前からそういう風潮を気になっていました。特にメタルファンはそういう傾向があるように僕は感じますね。始まりや原点に重きを置くのは悪いことではないと思いますが。 このランキングをきっかけにof the Dark Lightを含めた近年の作品も再評価されると僕は嬉しいと感じます。なんといってもこのランキングを考えたのがあのIncantationのJohnですから、初期しか認めないぞ!というファンも少し考えを変える気になるかもしれない、と期待を抱いてしまいますね。
1 Dawn of Possession 2 Majesty and Decay 3 Atonement 4 Here in After 5 Failures for Gods 6 Harnessing Ruin 7 Unhloy Cult 8 Close to a World Below 9 Shadows in the Light 10 Kingdom of Conspiracy