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1. 火薬バカ一代 ★★★ (2020-07-28 00:08:04)

前2作の内容の素晴らしさと高評価を受けて、完全にハリー・ヘス(Vo)のレギュラー・プロジェクトとして定着した感のあるFIRST SIGNALが'19年に発表した3rdアルバム。
プロデューサーにはダニエル・フローレスが続投。参加ソングライター勢は前作から一新され、BAD HABITのハル・マラベルや、XORIGINのダニエル・パルクヴィスト、FRONTIRES RECORDS絡みのプロジェクトで頻繁に名前を見かけるソレン・クロンクヴィスト等、ダニエル人脈に連なる北欧系ミュージシャンが多数起用されています。なので音楽性にブレが生まれる筈はなく、ハリーのエモーショナルなハスキー・ボイスが映えるよう、作曲陣は抒情的でキャッチーなメロディアスHRソングを集中的に提供してくれているわけですが、個人的に嬉しかったのがスタン・メイズナーの名前がクレジットされていたことでして。METROPOLISのアルバム(秀作でした)を最後に、近年は殆ど活動状況が伝わって来なかった彼氏がアルバムの掴み役でもあるOPナンバー①を提供し、その健在ぶりをアピールしてくれているのは嬉しい限り。これを機に活動を再開してくれると尚嬉しいな、と。
収録曲に関しては、年間ベスト級の名曲が収録されていた前2作に比べると若干インパクトは弱めの印象なれど、それは飽くまで比較論であり、北欧に吹く一陣のそよ風の如き哀メロが駆け抜けていく②や、J-POPシーンにも多数のヒット曲を提供しているというアンダース・レゾフのペンによる爽快感に満ち溢れた④みたいな、凡百のメロハー・プロジェクトじゃ逆立ちしたって出てこないような名曲を聴くことが出来る本作が、三ツ星に値する力作なのは疑いようがありません。前2作が気に入った方なら是非に。



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