前作から実に二年ぶりの新作。コロナの混乱を経ての今作。ファンとしてはライブ中止などの障壁を乗り越えて自分の耳に届いた今作。正直言ってマンジーニのバンド内でのドラマーとしての立ち位置はこれまでの作品の中でトップレベルに完成されている(そして安定の変態プレイである。)アルバム全体の雰囲気としては、AWAKE('94)~A CHANGE OF SEASONS('95)のあたりを踏襲しているような気がしますね。特に5曲目のTranscending TimeはInocence Fadedなどと似た雰囲気をメンバーも認識しているようですし。あとは2曲目、3曲目、6曲目とかもそんな感じかな?7曲目のタイトルナンバーは、メンバー(少なくともラブリエ)はA CHANGE OF SEASONSを意識したらしいんですが、僕が聴いた感じ、それとはまたニュアンスが違った感じだなぁと思いました。全体的に見ては、非常に充実した内容だったのではないでしょうか。僕自身はとても満足しています。
原点回帰と日本盤の帯に書いてありますが、ここで言う原点はTrain Of Thought ~ Black Clouds & Silver Linings の辺りのヘヴィ&テクニックといった感じです。ただ、そのころと違うのは、曲が4~9分間で構成されていて、全体的にコンパクトであるところですかね?上で他の人が仰っていますが、マンジーニのドラムテクニックを聴くならこのアルバムはお勧めです。また、マンジーニは今回、作詞をしていたり曲の案を提示していたり、今までよりさらに、メンバーと打ち解けていますね。前作の癖が強すぎただけに、今作は割と取っつき易いと思います。