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CRESCENT LAMENT(恆月三途) - 最近の発言
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噤夢 Land of Lost Voices

台湾産フォーク/シンフォニック系メタルバンドとして活動するバンドの3枚目、前作で聞こえたデス風味は更に薄まりアジアンなメロディを軸としたフォーク路線へ傾倒、その台湾風味満点のメロディは、韓流ドラマも真っ青のやり切りぶり、徹底して流れるレトロなアジアンメロディは、望郷を擽る場面も多く、今作のコンセプトとなる、日本統治から中国国民党時代へと移り変わる中で起こる悲劇が主題となり、これぞ台湾フォークメタルというスタイルを築き上げている。

少々味付けも濃いめで、この手の音楽に対する造詣もないワタクシには胃もたれ気味になるのだが、民族楽器も華麗に舞い踊り、その個性的なスタイルと懐かしい音色は欧米からは絶対に出てこないモノ、その絢爛豪華なアジアンロックの華麗なる舞、中華ゴシックメタルと言うのは、こういう音楽性なんだろうと認識させる。

良く言えば儚くも美しい繊細な歌声、でもメタル系としては弱い、そのあり方が個人的には大きな評価を分ける点でもあるが、この悲哀のある繊細なメロディを演出するのは、この声が似合いなのだろう。

この手のバンドは門外漢も甚だしいので適当な事は言えないが、日本でもない台湾の音、中華圏ならではのメロディと儚くも美しく散りゆく命運、その刹那な人生を煌びやかに移す、残酷絵巻とも言えるサウンドは、多くのファンを取り込むでしょうね。

失恋船長 ★★★ (2022-12-08 16:08:59)


Elegy for the Blossoms

原題は『花殤』と書く台湾のゴシック系シンフォブラックメタルバンドによる2nd。個人的には、この手のソプラノヴォイス&グロウルという構図が好きになれず、普段は手にしないのだが、このバンドはブラックメタルと言うほど、苛烈なる暴虐性は薄めで、むしろ女性シンガーのソプラノヴォイスを中心としたゴシックメタル的な要素の方が強く、へヴィなブラックパートは物語の起伏と付ける程度の味付けだと思う。琵琶や二胡という伝統楽器をフィーチャーした独自性の高いサウンドは、台湾フォークメタルと言う印象の方が強く、そのモノ悲しい風合いのメロディは伝統的な要素を織り込みつつも、メタルな展開と様式を持ち込み、即効性の高いサウンドへと昇華している。
コンセプトになぞらえた物語は、明確に起承転結を設け、日本と台湾、戦前戦後の悲劇をベースとした世界観を、苦みを効かせた悲哀が、狂おしい程の泣きを抱え分かりやすく突っ込んできます。

個人的には、悲しい話なのに絶望感的な重苦しさも少なく、メリハリに欠けるサウンドプロダクションにイマイチのめり込めないのだが(日本にも”おしん”という世界的に有名なドラマがあるのだから、だれか取り上げれば良いのにね。)シンフォニックな浮遊感や台湾トラディショナルサウンドが醸し出す抒情性、その筋のサウンドが好みの方なら大いに楽しめるのではないでしょうか?この手のスタイル門外漢故に、物凄いパクリをやられても分かりませんのでお許しください。

失恋船長 ★★ (2019-07-03 19:55:25)