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1. 失恋船長 ★★ (2017-11-14 16:05:38)

Shy、Siam、TNTのボーカルとして知られるトニー・ミルズが2005年にリリースしたソロアルバムがこちら、作風はアコースティカルな歌モノを中心としたロック色がかなり薄めのAOR風の一枚。
とくに驚いたのは彼の必殺技と言えるクリアーな高音ヴォイスを封印。中音域を生かしたマイルドな歌唱スタイルで勝負。正直、パッときいたら誰が歌っているのか気がつかないでしょう。女性コーラスをフューチャーしたゴスペル調のナンバーから大らかなカントリー風のナンバーまでと、彼のキャリアとは無縁の音楽性で勝負を掛けているし、彼のハイトーンに惚れている人にはとっては物足りない一枚となりますが、個人的には、これくらいリラックスして歌う姿も魅力的に映り、正直、彼の歌の上手さを再確認する事となりました。曲によってはテリー・ブロックが歌っているのかなぁなんて思えるようなお約束のナンバーもあったりと、ミュージシャンとしての懐の深さを披露しているでしょう。
しかしハードテイストが薄いので、正直だれるし、大人しい作風ゆえに眠気も訪れるのが評価を分ける最大のポイント。本気のAORではないし、日本で言うところのAORとしては薄い。そこが分かれ道でしょうね。しかし彼はハイトーンなどに頼らなくとも十分、やっていけるシンガーと認識させれたのは収穫でしょうね。



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