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TERRA ROSA
TERRA ROSA LIVE FROM CODA
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1.
火薬バカ一代
★★★
(2017-09-18 22:11:05)
2016年に限定的な規模ながらも復活を遂げたTERRA ROSAが、東名阪で行った3夜限りの再結成ライブの模様を捉えた2枚組実況録音盤。
てっきり名曲/代表曲が大盤振る舞いされるベスト選曲ライブと思いきや、収録曲目を見てビックリ。セットリストはTERRA ROSAがメジャー・デビュー前に制作し、様式美HM愛好家の間で評判を呼んだ2本のデモテープ(後年『PRIMAL~TERRA ROSA RARE TRACKS』のタイトルでCD化された)の収録曲がその殆どを占めているという、非常に攻めた構成。勿論「この曲を演らないわけにゃいかんでしょ!」という “刹那の甘露-SASE-”や“ONE OF SECTINOS“LAP”、そしてラストで観客の大合唱を呼び起こす“FRIDAY’S FREE FAIR”といった定番曲はきっちりと押さえられてはいますけども。
斯様に入門者向けとは言い難い本作ですが、一つハッキリしているのは、彼らがこれまで優れた楽曲を山ほど量産して来たということ。疾走ナンバー“A HELL RAY”や“BATTLE FEAVER”を筆頭に、ここで聴ける楽曲はどれも正規アルバムに収められていてもおかしくない、高品質な様式美HMチューンばかり。しかも今回のライブに当たって足立祐二により書き下ろされたという“TO CODA”も、それらと比べて遜色ない出来栄えを誇っているのだから頼もしいじゃないですか。また足立のテクニカルなGプレイ、リーダー岡垣正志の鍵盤捌き、そして赤尾和重のパワフルなVoといい、メンバーのパフォーマンスも現役感がバリバリに漲っていますよ。(ヘルプ参加のリズム隊も安定感溢れる仕事ぶり)
TERRA ROSA復活を喜ぶと共に、今後の継続的な活動を期待せずにはいられなくなる1枚。
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2.
失恋船長
★★★
(2018-09-04 16:15:52)
日本が世界に誇れる様式美界のドン。我らがTERRA ROSAが赤尾重恵、岡垣JILL正志、そしてプレイのみならず作曲面でも多大なる貢献を果たしていたがDEAD ENDに引き抜かれた足立祐二の三人が一堂に会してライブを行う。この事実だけでも興奮は押さえられませんね。
しかも選曲がにくい、足立にはなじみ深いインディ時代の楽曲を中心に、音源として残っていない楽曲&書き下ろしの新曲もあったりと、単なるライブ盤の域を超えた充実感と希少価値の大きい作品になった。
天才ギタリストの名を欲しいままにしている足立のプレイは、今さらながら感嘆させられる。その才気にあふれたフレージングとテクニック、高い実績に彩られたプレイが醸し出す安定感、円熟味を増してはいるが、スリルを失わないライブならではの臨場感にか固唾を飲みます。ある意味、今のマイケル・シェンカーよりもマイケルしている男だろう。トーン一発で酔わせるギターは足立ならではの魅力だ。彼が抜けずに活動を続けてれば今日の評価もかなり違ったろうなぁと今回のアルバムを聴くほどに痛感しました。運も実力の内とは良く言った言葉である。
ヘルプではあるが佐藤潤一の柔軟なドラムスタイル、彼の粘り腰のグルーブ感はスタイルを選ばない、同じくMASAKIのベースも無難な形で収まっている。MASAKI自身はもっとやれるのだろうが、こういうタイプのバンドでも違和感なく溶け込める柔軟さは重要だ。
名うてのミュージシャンが集い作り上げたステージ。その魅力を堪能できるライブ盤。昨今のテクノロジーの発達もあり生々しいステージをパッケージしている。様式美系に興味のある方は勿論だが、TERRA ROSAファンにとっても貴重なライブ音源となるだろう。解散ライブはバンドがバラバラだった。山口氏のトリビュートライブも限定品だし、今作のもつ価値は個人的には計り知れない。ましては足立が参加しているのだから。
恩讐を乗り越えて再び合流を果たした黄金期のラインナップ。我の強い岡垣に嫌気を差しメンバーが固定出来なかったと言われたバンド、アルバム毎に看板ギタリストが抜け新ギタリストでレコーディングを行うと言う稀有なケースが訪れる不運が常に、このバンドにはつきまとっていましたが、ここいらで一発新録アルバムに期待したいものです。新しい歴史の扉を開いて欲しいねぇ。
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