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Trouble in the Streets (失恋船長)


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Trouble in the Streets

テキサス生まれのアフリカ系アメリカ人のウィリー・バッセが立ち上げたバンドのデビュー作。あのエニグマレコードからデビューを果たしたように、けっして期待値の低いバンドではなかったかと思うのですが、我が国では低評価の人種差別発言も飛び出す酷評をウケ(顔に墨塗ってもどうにもならないみたいな事を日本のメタルゴットがレビューに書き連ねたらしい)、そりゃもう酷い扱いでしたね。2曲目でいきなり予想外のカヴァー、シュープリームスの『Stop in The Name of Love』取り上げたりと面白い試みもあるのですが、概ねロン・キール率いるSTEELER辺りを思わせる平坦なノリのアメリカンロックに突如切れ込んでくる速弾きがありますなので、その筋のマニアには興味も惹かれる所ですかね。つまんねぇ楽曲ばっかりの箸にも棒にもかからねぇアルバムだなぁと言われたら返す言葉も見つかりませんが、派手なトッド・デビートのドラムも悪くないし、なんと言っても今作に参加する二人のギタリストがマニア心をくすぐります。
今もって大きなバンド活動で爪痕を残せませんが、速弾き系ギタリストとしてデビュー前のM.A.R.S.やインギーの後任としてSTEELERに参加、その後マスターマインド博士やニール・タービンと活動を共にするカート・ジェイムス。もう一人の相棒はマキタの電動ドリルの売り上げに絶大なる貢献を果たした男。ギタースクールを卒業して間もないポール・ギルバートが参加している事が最大の聴きどころでしょう(プロキャリアの出発はRACER Xじゃなったんだね)
この二人が同時に参加しているのですが、既に出来上がったバンドにはめ込まれた程度と推察されるので、正直二人のプレイは、その後の活動を考えると物足りないのですが(リフやソロにらしさは垣間見える)主役はあくまでもシンガー兼ベースのウィリー・バッセですからね。でも時折ねじ込まれる速弾きに耳を傾け楽しみのが一番でしょう。ゴスペルが強めの曲を歌うバッセ氏も悪くないですよ。
ちなみにこのバンドはエニグマからのデビューと言う事もあり、音源は残していませんが、MSGに参加するミッチー・ペリーや有名になる前のGUN'Sのスラッシュ、ランディ・カスティロなど名を連ねていますのでマニアなら食指も伸びると言うモノですよね。

失恋船長 ★★ (2017-04-02 13:45:32)