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1. 失恋船長 ★★ (2017-03-29 12:12:08)

1985年の2月にアルバムをリリースした早川めぐみ嬢が、2ヶ月後には全曲カヴァーによるEPをリリースさせられると言う、エグイ扱いに薄給でコキ使われるアイドルの姿を重ね涙するのですが、前作よりも歌唱力がUP。てっきり事務所の戦略でヤラされたメタルシンガーデビューだと思っていたら、RUNAWAYSのファッションに興味を持ち高校2年にはVAN HALENのカヴァーバンドを組んでいたというエピソードのある彼女。(他にもアイドルらしい自分のファッションブランドを立ち上げたいとか、両想いより片想いいの方が好きとか、カレーの隠し味にこぶ茶が良いとかライナーに書いてありますよ号泣)
その麗しいルックスを生かしたいのですが、硬派なメタルファンからは稚拙な歌唱力を前に叱られ、アイドルおたくにとっては馴染めない音楽性、今の時代ならどうなっていたのかなぁと考える事もありますが、当時としては完全なイロモノで今作における評価もすこぶる悪かったと聴かされています。
なんとか洋楽層に切れ込もうと今作は全曲カヴァーに取り込み、アナログ盤なんでA面がOLD SONGSと銘打ちKISSとSLADEによる70年代の楽曲をカヴァー。B面がNEW SONGSと銘打ちALCATRAZZとTWISTED SISTERによる80年代の楽曲をカヴァー、その出来栄えは脇を固める日本人ミュージシャンによる芸の細かいアレンジとツボを押さえた再現性に期待はずれな要素は無く、流石だなぁと思わせてくれます。ソロで客演したジョージ吾妻と松川RUN敏也のプレイは楽曲の性質もあり、さほど目立ってはおらず、松本孝弘の若々しいメタルギターだけで十分満足できる仕様になっていますかね。
今作の2ヶ月後には2ndをリリース、さらにポップ性を高めたアルバムを2枚&4曲入りのEPをリリースさせられるめぐみ嬢。そのハイペースなリリースはデビューして1年以内の出来事と言うのだから驚きです。もっとステージで経験を積み、しっかりとしたサポートの上、実力をつけていたらな今日の評価も変わっていたのですが、可哀想な芸能人生ですね。こんなにヤラされたら擦り切れるわい。



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