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TZUN TZU (2012年)
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TZUN TZU
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解説 - TZUN TZU
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1. kamiko! ★★★ (2020-06-08 23:49:34)

オーストラリア産デスメタル2012年作
燃え盛る寺と武士の甲冑が描かれるジャケ。コレは和風デスメタルだ。B級愛はラトヴィアの辺境和風デスメタルYOMIに譲るが、完成度はこっちが上。
フルレングスアルバムはコレのみ、EPでの作品が多く、この盤以外にウチには、迷曲「Gaijin」が収録されるKunoichi(2008年作)がある。
また、濃いアンダーグラウンドテクニカルデスを多くリリースするチェコのLavadome Productionsから新作(またEPなのが残念)がリリースされ
買おうかどうしようか悩んでいるところだ。というのも、もともとブルータル志向はあったがKunoichiの頃のオールドテイストは薄れ、
どんどんブルータルデスにシフトしてきており、ボクにはしんどい。ただ、和風な曲名を見ると、やっぱり手に入れたくなるんだよ。
さて、この盤は1曲目「Zazen」からラストの「Hara Kiri」まで、「和」にこだわった世界観だ。坐禅なんだから静かなイントロダクション的な
サウンドから始まるのかと思いきや、禍々しくツーバスで走りまくる高密度なデスメタルを展開、もはや心落ち着かせ坐禅など組んでいられない。
また、6曲目には「Without Zen」という、まるで坐禅で解脱したかのような曲名の楽曲が登場、日本文化をナメてるのかと思いきや
この曲がこの盤で最も盛り上がるなかなかのクオリティで、処女作と思われる盤の看板曲にもなっている。
全曲通して聴くと、相当クタクタになるほど重低音な音質で、特に常に叩きまくっているドラムひとつひとつの音が重い。
また、ヴォーカルも一般のデスヴォイスよりもやや低音で、かなり密度の濃い疲労を伴うデスメタルを展開している。
楽曲はブルータルな部分はもはや音程すら判らないほど不可解な不協和音だが、旋律が聴きとれるところは、結構和風な陰旋法を用いている。
Kunoichiには三味線や尺八が入って、和メタル要素が多めだったが、この盤は琴が入ったりもするが、若干少なめになっている。
それでも和へのコダワリが強く感じられる味わい深い盤である。何を歌っているのか歌詞を見ながら鑑賞すると、より和を感じつつ堪能できるぞ。



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